株式市場の振り返り-日経平均株価はわずかに続落、一時▲233円安から切り返す
2018年6月28日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 22,270円(▲1円、▲0.01%) わずかに続落
- TOPIX 1,727.0(▲4.4、▲0.3%) 3日ぶり反落
- 東証マザーズ総合指数 1,067.4(▲15.5、▲1.4%) 3日ぶり反落
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:725、値下がり銘柄数:1,289、変わらず:78
- 値上がり業種数:11、値下がり業種数:22
- 年初来高値更新銘柄数:29、年初来安値更新銘柄数:158
東証1部の出来高は14億40万株、売買代金は2兆3,501億円(概算)となり、いずれも前日より小幅増加となりました。引き続き米国トランプ政権による貿易摩擦懸念が残る中、欧米市場の下落を受けて利益確定売り優勢の展開となりましたが、下値を拾う動きも見られました。
活況な商いには程遠い状況ですが、売買代金は2兆3,000億円を上回っています。
そのような中、日経平均株価は下値を固める展開となりました。NY市場の大幅安などを受け、前場の半ばには一時▲233円安となり、22,000円割れ目前となりました。しかし、その後は下げ幅を縮小して後場には一時+27円高まで切り返す場面も見られています。
結局はわずかな下落となって続落となりましたが、懸念されていた相場の底割れは回避したようです。
なお、TOPIXも同じような値動きとなりましたが、下落率は日経平均株価をやや上回って引けています。
東証マザーズ総合指数は3日ぶり反落、売買代金は8日ぶりに1,000億円割れ
東証マザーズの出来高は5,225万株、売買代金は955億円となりました。出来高は前日より増加しましたが、売買代金は減少しています。
上場8日目となったメルカリ(4385)の売買代金が大きく落ち込み、東証マザーズ全体に占める割合も約8%まで低下しました。売買代金も8日ぶりに1,000億円を割り込んでおり、“メルカリ効果”もいったん終了したと考えられます。
なお、総合指数は3日ぶりの反落となり、1,100ポイント回復にはまだ時間を要しそうな雰囲気です。
ソニーが5カ月ぶりに年初来高値を更新、ソフトバンクグループは5日続落
個別銘柄では、ファナック(6954)が大幅安となって取引時間中に年初来安値を更新しましたが、その後に買い戻されて小幅高で引けました。
また、ハイテク株ではソニー(6758)が大きく値を上げて、5カ月ぶりに年初来高値を更新し、アドバンテスト(6857)、ローム(6963)、京セラ(6971)、三菱電機(6503)なども大幅高となっています。
その他では、任天堂(7974)もザラバで年初来安値更新となりましたが、その後に急反発して大幅高で引けたのが目を引きました。
一方、ソフトバンクグループ(9984)が5日続落となり、アステラス製薬(4503)やエーザイ(4523)など医薬品株の一角が大きく売られました。
また、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)や野村ホールディングス(8604)など金融株が総じて安く推移し、シャープ(6753)、日立建機(6305)、コマツ(6301)なども年初来安値を更新しています。
その他では、前日に爆騰した昭和シェル石油(5002)が反落した一方、出光興産(5019)が小幅続伸となったのが注目されました。
新興市場では、上場間もないZUU(4387)が一時+17%高に迫る爆騰となり、高値更新となりました。また、アンジェス(4563)が値を飛ばしてストップ高で引けたのが目を引きました。
一方、メルカリ(4385)が小幅安になったほか、ユナイテッド(2497)は9日続落となって年初来安値を更新しています。
青山 諭志