5. 【最新】平均寿命は男性は81.09歳・女性は87.14歳

最新の平均寿命の推移を見ていくと、男性は81.09歳。女性は87.14歳であることが分かります。

一般的な年金開始年齢が65歳から考えると、65歳から平均寿命を迎えるまで男性なら約16年、女性なら約22年あります。

1961年(昭和36年)頃に「国民年金法」が施行され、国民全体を対象とする年金制度が整備されましたが、当時の平均寿命は男性が65歳程度、女性が70歳程度であり、60歳で年金開始だったとしても男性で約5年、女性が約10年でした。

年金を受給できる期間が長くなった半面、年金の財源にまつわる不安や物価上昇、後期高齢化の問題もあり、多くの人々が年金以外の収入源や老後のための貯蓄を確保する重要性が高まってきています。

では、どのようにして資産形成をすればよいでしょうか。次章でファイナンシャルアドバイザーの筆者が解説します。

6. 資産形成するならリスク分散を

ここまで年金の受給額について見てきたことで、将来どれくらいの年金を受け取ることができるかが少し明確になったかもしれません。

年金受給額が把握できたら、将来の資金不足を補うために資産運用を考えることも有効です。資産運用の方法は多岐にわたりますが、まずは新NISAやiDeCoなど、税制優遇が受けられる制度を検討してみるのも良いでしょう。

ただし、新NISAやiDeCoを利用した運用は投資信託に依存するため、リスクも伴います。そうしたリスクを軽減するためには、債券運用も選択肢の一つです。債券運用では金利が固定されているため、より安定した運用が可能です。

投資信託と債券を組み合わせて持つことで、資金が必要になった時にどちらの選択肢も利用できるのが分散投資の大きなメリットです。まずは、情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。

参考資料

筒井 亮鳳