岸田総理は2024年7月19日の経済財政諮問会議にて、物価高騰の影響を受け、新たな経済ステージに取り残されてしまっている方に支援を行うと公表しました。

現在は各自治体を中心に10万円の給付が進められており、岸田総理の言葉通り、きめ細かい支援が実施されている最中です。

本記事では、住民税非課税世帯の要件や10万円給付の概要を確認しつつ、各自治体の実施状況を解説していきます。

1. 住民税非課税世帯に10万円を給付へ

2024年7月より、住民税非課税世帯に対して10万円の支援が進められています。給付金の概要を紹介する前に、まずは住民税非課税世帯の要件などを確認していきましょう。

1.1 そもそも住民税非課税世帯とは?

住民税非課税世帯とは、居住している地域に納める住民税がかからない世帯のことです。住民税は1月1日時点に居住している地域に納める必要があり、住民の暮らしに役立つ幅広い行政サービスに使われている税金です。

住民税非課税世帯は合計所得金額が一定以下などの理由で、住民税が課税されません。では、具体的にどのような世帯が住民税非課税世帯に該当するのでしょうか。

2. 住民税非課税世帯の要件

東京都主税局では、以下の要件に該当する世帯が住民税非課税世帯として定められています。

【写真1枚目/全3枚】住民税非課税世帯の要件/次ページでは住民税非課税世帯に該当する年収目安を解説1/3

住民税非課税世帯の要件

出所:東京都主税局「個人住民税」

  • 同年の1月1日時点で生活保護法による生活扶助を受けている方
  • 障害者・未成年者・寡婦またはひとり親で、前年中の合計所得金額が135万円以下(給与所得者の場合は、年収204万4000円未満)の方
  • 前年の合計所得が区市町村の条例で定めている金額以下の方

なお、住民税非課税世帯の要件は自治体ごとに異なるので注意が必要です。次に住民税非課税世帯の年収目安を見ていきましょう。

3. 住民税非課税世帯の年収目安は?

住民税非課税世帯に該当する年収の目安も自治体ごとに異なります。今回は、東京都23区を例に紹介します。

世帯類型別の収⼊⽔準と各措置の対応イメージ2/3

世帯類型別の収⼊⽔準と各措置の対応イメージ

出所:内閣官房「世帯類型別の収⼊⽔準と各措置の対応イメージ」

【給与収入】

  • 単身世帯:〜100万円程度
  • 夫婦子1人(大学生):〜205万円程度
  • 夫婦子2人(小学生):〜255万円程度

【年金収入】

  • 高齢単身:〜155万円程度
  • 高齢夫婦:〜210万円程度

内閣官房の資料によると単身世帯で住民税非課税になる場合、給与収入で約100万円以下、年金収入なら約155万円以下が目安です。所得の種類や世帯構成、居住している自治体によって収入の目安は異なります。

より正確な情報を知りたい場合は、お住まいの自治体に問い合わせてみてください。

4. 現在進行中の住民税非課税世帯「10万円給付」の概要

次に住民税非課税世帯に支給される10万円給付の概要を解説します。まずは支給される金額について改めて確認していきます。

4.1 支給される金額

  • 1世帯当たり:10万円
  • 18歳以下の子ども1人につき:5万円

住民税非課税に該当する世帯に10万円支給されるほか、18歳以下の子ども1人に対して5万円加算されるのがポイントです。

例えば、18歳以下の子どもが2人いる住民税非課税世帯なら、合計20万円が支給される計算になります。具体的には「10万円(1世帯当たりの給付金)+10万円(5万円×2)=20万円」の計算で導き出せます。

なお、2023年度に給付金を受け取った人(対象となったが辞退した人・未申請の人を含む)は対象外となりますのでご注意ください。

4.2 支給される時期

給付金が支給される時期は、自治体や手続き方法などで異なります。例えば、東京都新宿区の場合は以下の支給時期が目安になります。

  • 支給案内(圧着はがき)が届いた方:2024年7月11日より順次支給
  • 確認書が届いた方:区に確認書が届いてから約3〜4週間後

4.3 申請方法

給付金の申請は大きく2パターンあり、こちらも東京都新宿区を例に解説します。具体的には、以下の通りです。

  • 支給案内(圧着はがき)が届いた方:申請不要
  • 確認書が届いた方:申請が必要

確認書が手元に届いた場合、給付金を受け取るには手続きが必要になります。自治体から送付された書類に必要事項を記入したうえで、返送しましょう。なお、返送期限が定められており、期限を過ぎてしまうと給付金を受け取れないので注意が必要です。

返送期限については、居住している自治体の公式ホームページを確認してみてください。

5. 各自治体の給付金の実施状況

次に各自治体の実施状況を確認していきましょう。今回は主要な都市に限定して紹介していきます。

5.1 東京都新宿区(2024年8月2日時点)

【支給案内(圧着はがき)が届いた場合】

  • 発送時期:2024年6月19日から順次発送
  • 支給時期:2024年7月11日から順次支給

【確認書が届いた場合】

  • 確認書発送時期:2024年6月28日から順次発送
  • 支給時期:区に確認書が到着後3〜4週間後
  • 返送期限:2024年9月30日の当日まで

5.2 大阪府大阪市(2024年8月2日時点)

【支給のお知らせが届いた場合】

  • 発送時期:2024年7月下旬から順次発送
  • 支給時期:2024年8月8日から順次支給

【確認書が届いた場合】

  • 発送時期:2024年7月末を目安に順次発送
  • 支給時期:確認書の返送後1ヶ月ほど
  • 返送期限:2024年10月11日

5.3 神奈川県横浜市(2024年8月2日時点)

【支給のお知らせが届いた場合】

  • 発送時期:2024年7月24日から順次発送
  • 支給時期:2024年8月19日から順次支給

【確認書が届いた場合】

  • 発送時期:2024年7月24日から順次発送
  • 支給時期:確認書の返送後1ヶ月前後
  • 返送期限:2024年7月24日〜10月25日

5.4 愛知県名古屋市(2024年8月2日時点)

【支給のお知らせが届いた場合】

  • 発送時期:2024年7月17日発送
  • 支給時期:2024年7月30日
  • 辞退・口座変更申請期限:2024年8月2日

【確認書が届いた場合】

  • 発送時期:2024年7月17日順次発送
  • 支給時期:書類提出より約1ヶ月後
  • 返送期限:2024年10月31日まで

5.5 北海道札幌市(2024年8月2日時点)

  • 発送時期:2024年7月11日から順次発送
  • 支給時期:書類の返送後より3週間ほど
  • 申請期限:2024年10月31日

5.6 福岡県福岡市(2024年8月2日時点)

【確認書が届いた場合】

  • 発送時期:2024年7月16日発送
  • 支給時期:確認書の受領後から3週間程度
  • 返送期限:2024年9月30日まで(2024年6月4日以降に出生届を出した子どもの場合は2024年10月31日まで)

【申請書による申請が必要な場合】

  • 発送時期:2024年7月16日発送
  • 支給時期:必要書類の受理後から3週間前後
  • 返送期限:2024年9月30日まで(2024年6月4日以降に出生届を出した子どもの場合は2024年10月31日まで)

5.7 沖縄県沖縄市(2024年8月2日時点)

【支給要件確認書が届いた場合】

  • 発送時期:2024年8月上旬から順次発送
  • 支給時期:書類を受理後から1ヶ月程度
  • 返送期限:2024年10月31日

【申請書が届いた場合】

  • 発送時期:2024年9月上旬から順次発送
  • 支給時期:書類を受理後から1ヶ月程度
  • 返送期限:2024年10月31日

各自治体によって書類の発送時期や返送期限などが異なるため、より詳しい情報は居住している地域の公式ホームページを確認してみてください。

また、書類の返送期限にやや余裕のある地域もありますが、手続きに不備が発生することなどを考慮して早めに返送を済ませましょう。

6. まとめにかえて

物価高騰の影響を受け、各自治体が給付金の手続きを進めています。地域によっては既に給付金の支援を行っているところもあるため、政府が迅速に政策を実行しようとしている姿勢が伺えます。

しかし、給付金の申請を行う際、書類に不備などがあると支給までに時間がかかってしまうケースもあります。スムーズに給付金を受け取るためにも、記入事項をしっかりと確認したうえで早めに必要な手続きを進めましょう。

※金額や要件などは自治体等によって異なるので、個別の相談・お問い合わせにはお答えできません

参考資料

湯田 浩平