5. FPからの提案

積立投資を行うために大切なのは、まずその目的をはっきりとさせておくことが大切です。そしてゴールとなる、最終的に準備したい「目標金額」を設定しましょう。

預貯金とは異なり、投資にはリスクがつきものです。自分のリスク許容範囲に合った金融商品を選ぶ目利きも必要となってくるでしょう。

2024年に拡充したNISA制度の「つみたて投資枠」やiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)を活用するのも一案。

時間をかけてコツコツと積み立て投資を行うことで、リスクの軽減を図りながら、効率よく資産を育てていくことにも繋がっていきます。

複利のメリットを最大限に活用しながら、上手にお金を増やしていけると良いですね。

6. まとめにかえて

今回は60歳代・70歳代の二人以上世帯の貯蓄事情を眺めながら、平均・中央値や、貯蓄3000万円超世帯の割合などを確認しました。

同世代の中でも「持つ世帯」「持たざる世帯」の二極化が見られるほか、シニア世代であっても、貯蓄3000万円のラインを超える世帯は決して多数派ではないことも分かりました。

働き盛りの現役世代が、老後に向けた資産作りを意識し始めたら、まずは情報収集からスタートしましょう。預貯金や保険、投資を上手に組み合わせながら、コツコツと時間をかけて資産を作っていけたら嬉しいですね。

6.1 【参考】貯蓄額一覧表(金融資産を保有していない世帯を含む)

60歳代・二人以上世帯

  • 金融資産非保有:20.8%
  • 100万円未満:6.1%
  • 100~200万円未満:5.5%
  • 200~300万円未満:3.3%
  • 300~400万円未満:3.2%
  • 400~500万円未満:3.4%
  • 500~700万円未満:5.3%
  • 700~1000万円未満:6.1%
  • 1000~1500万円未満:8.6%
  • 1500~2000万円未満:5.7%
  • 2000~3000万円未満:8.8%
  • 3000万円以上:20.3%

70歳代・二人以上世帯

  • 金融資産非保有:18.7%
  • 100万円未満:5.9%
  • 100~200万円未満:4.1%
  • 200~300万円未満:2.8%
  • 300~400万円未満:4.0%
  • 400~500万円未満:2.2%
  • 500~700万円未満:7.5%
  • 700~1000万円未満:6.5%
  • 1000~1500万円未満:10.3%
  • 1500~2000万円未満:7.1%
  • 2000~3000万円未満:10.0%
  • 3000万円以上:18.3%

参考資料

入慶田本 朝飛