株式市場の振り返り-日経平均株価は大幅続落、最後は▲400円超安の安値引けに

2018年6月19日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,278円(▲401円、▲1.8%) 大幅続落
  • TOPIX 1,743.9(▲27.5、▲1.6%) 大幅続落
  • 東証マザーズ総合指数 1,103.7(▲32.5、▲2.9%) 大幅続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:218、値下がり銘柄数:1,827、変わらず:46
  • 値上がり業種数:1、値下がり業種数:32
  • 年初来高値更新銘柄数:45、年初来安値更新銘柄数:262

東証1部の出来高は14億9,463万株、売買代金は2兆6,675億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。米中貿易摩擦の激化懸念が高まったことに加え、為替相場が円高気味に推移したこと等から、利益確定売りや一部の投げ売りが増加したと見られます。一方で、模様眺めに徹する投資家も少なくないようで、売買代金は2兆5,000億円を上回った程度に止まりました。

そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏で推移し、特に、後場に入ってからは下げ幅を拡大する展開となりました。結局、終値は22,300円を割り込む安値引けとなっています。今週に入ってからの下落幅は▲573円となりました。

なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、下落率は日経平均株価より小さくなりました。これは、日経平均株価を構成するような大型株への売りが優勢だったことを示唆しています。

東証マザーズ総合指数は大幅続落、“メルカリ効果”で売買代金は記録的な大商い

東証マザーズの出来高は9,636万株、売買代金は2,914億円となり、いずれも前日より大幅増加となりました。出来高は1億株には届きませんでしたが、売買代金は前日までの12日連続1,000億円割れから一転、記録的な大商いとなりました。

その牽引役は、ついに上場したメルカリ(4385)です。終値の時価総額7,173億円は東証マザーズでは断トツの首位で、第2位のミクシィ(2121)の3倍超の規模となっています。

ただ、その他の銘柄が軒並み売られた結果、総合指数は▲3%安に迫る大幅続落となりました。取引時間中には一時1,100ポイントも割り込んでおり、相場全体の回復には時間を要しそうです。

ファナックなど主力大型株が大幅安、メルカリが一時は公開価格の2倍まで上昇

個別銘柄では、主力大型株が軒並み大幅安となりました。花王(4452)、信越化学工業(4063)、資生堂(4911)などが▲3%超安となり、ファーストリテイリング(9983)やソフトバンクグループ(9984)もそれに迫る大幅下落となっています。

また、日立建機(6305)が6日連続の年初来安値更新となり、ファナック(6954)とコマツ(6301)も連日での安値更新となっています。

その他では任天堂(7974)や三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)も連日の安値更新となり、三菱電機(6503)、SUMCO(3436)、新日鐵住金(5401)なども安値を付け、一連のシェアハウス融資問題の渦中にあるスルガ銀行(8358)は一時、約5年半ぶりに1,000円を下回ったのが目を引きました。

一方、村田製作所(6981)が取引時間中に3日連続の年初来高値更新となり(終値は大幅下落)、テルモ(4543)も高値を付けましたが終値は小幅安となりました。また、SMC(6273)やクボタ(6326)など機械株の一角が買われましたが、限定的に止まっています。

新興市場では、ついに上場したメルカリ(4385)が公開価格3,000円に対して、初値が5,000円となり、一時6,000円まで上昇しました。その後は利食い売りに押されましたが、終値は5,300円で引けています。

その他は大幅安となった銘柄が多かったですが、そーせいグループ(4565)が年初来安値を更新し、一時は年初から約半値までの水準になったのが注目されました。

青山 諭志