ティーケーピー(3479)は貸会議室の運営会社として2017年に東証マザーズ市場に上場しました。現状では貸会議室以外の売上が伸びており、既に売上の半分近くを室料以外から計上するなど、単なる「貸会議室運営会社」とは言えなくなってきています。
好調な業績
同社の2018年2月期決算は、対前年同期比で売上高が+31%増、営業利益が同+28%増、親会社株主に帰属する当期純利益(以下、当期純利益)が同+53%増となり、増収増益を達成しています。また、来期についても売上高は同+20%増、営業利益は同+16%増、当期純利益は同+2%増と増収増益の計画です。
企業の研修ニーズ増加を背景に、法人向けに会議室と飲食をセットで提供するサービスが拡大していることが同社の成長を支えていると言えます。実際、都市部を中心に積極的に貸会議室の拡充を行っており、期末時点の貸会議室総数は1,858室(前期末比+6%増)に達しました。
一方、貸会議室のみならず、ホテル出店、料飲部門の強化も行った結果、全体売上に占める室料売上の比率が52%(前年同期は58%)まで低下しています。
新年度の貸会議室は14%増の266室増加の計画ですが、既に220室の確保を発表するなど進捗は順調です。また、ホテルについても現状の12施設から、新年度は16施設までの増加を計画しています。
今後の注目点
日本国内のホテル業界は宿泊部門に加え、料飲および婚礼部門の売上が寄与することで業績を拡大した歴史があります。同社のビジネスモデルはそれとは異なるとはいえ、その成長パターンはかつての日本のホテル業界に似た面があると言えます。室料以外の売上が伸びる中、各部門の構成がどのように変化しながら今後成長していくのかに注目です。
本稿は「個人投資家のための金融経済メディアLongine(ロンジン)」記事のダイジェスト版です。全文は以下からどうぞ(有料記事)。
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LIMO編集部