朝日放送グループHD、通期は減収減益 沖中社長「不退転の決意で中計達成に取り組む」

2018年5月18日に行われた、朝日放送グループホールディングス株式会社2018年3月期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。IR資料

スピーカー:朝日放送グループホールディングス株式会社 代表取締役社長 沖中進 氏
朝日放送グループホールディングス株式会社 代表取締役副社長/朝日放送テレビ株式会社 代表取締役社長 山本晋也 氏
朝日放送グループホールディングス株式会社 役員待遇 角田正人 氏

認定放送持株会社体制がスタート

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沖中進氏(以下、沖中):本日はお忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。(2018年)4月より朝日放送グループホールディングス社の社長を務めております、沖中でございます。みなさまには、日頃から当社をお引き立て賜り、厚く御礼申し上げます。

さて、当社は、4月1日に認定放送持株会社へ移行いたしました。これからもメディアを軸としたコンテンツ事業グループであることに変わりはございませんが、しかし同時に、激しく変化する事業環境に対応するために、地上波オンリーの収益構造・意識から脱却する必要があると考えております。

そのため、当社はコンテンツをお届けするデバイスを広げ、事業領域を広げ、事業地域を広げようと考えております。そうして、グループ全体で力を発揮する総合コンテンツ事業グループを目指していきたいと思っております。

引き続き、よろしくお願いいたします。

中期経営計画2015-2017 総括

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それでは、2017年度の概要についてご説明いたします。2017年度は、2015年度から始まりました中計の、最終年度でございます。この(スライドの)ような数値になっておりますが、残念ながら売上高・営業利益・経常利益は、目標に達成することはできませんでした。

しかしながら一方で、テレビ以外のメディア……例えば、バーチャル高校野球のような動画配信や、アニメなどのコンテンツ製作の充実、海外展開の拠点の整備など、このようなところでは、成長に向けた基盤整備・体制強化の面では一定の手応えを感じております。

ホールディングス化とともにスタートしました新たな中期経営計画では、こうした反省と手応えをもとに、成長を確実なものとする利益フェーズに移行していきたいと考えております。

中期経営計画2018-2020「SUNRISE」①

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それでは次に、新たな中計でございます。こちらでは、最終年度の2020年度では「連結売上高890億円、経常利益60億円」を目標にしております。これは、必達目標でございます。

放送関連事業・ハウジング事業の強化ならびに、成長領域への投資を積極的に行ってまいりたいと思います。

2020年度:セグメント別 計画数値

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こちらは、セグメント別の計画数値でございます。ご覧の通りでございます。この数値を達成するためのテレビ放送事業の取り組みを、このあと山本から(ご説明したいと思います)。テレビ以外の重点テーマでの取り組みにつきましては、最後に私からご説明したいと思います。

まずは前期の業績と今期の予想につきまして、経理担当の角田からご説明差し上げたいと思います。よろしくお願いします。

連結業績

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角田正人氏:本年(2018年)4月より経理を担当しております、角田正人でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

2017年度の業績です。連結の業績はご覧の通り、減収減益です。背景についてご説明します。

過去5年の売上高(連結)

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過去5年の売上高の推移です。上期の売上高は、過去5年でもっとも低くなりましたが、下期はやや盛り返し、前年同期比でほぼ横ばいでした。

過去5年の営業利益(連結)

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営業利益の推移です。当社の特徴としまして、上期は高校野球など、費用が多くかかる番組をもっていることに加え、近年は年度末に、企業からの広告出稿が増える傾向が強まっているため、2017年度も下期に入って利益が伸びました。

しかし、上期のマイナスをカバーするには至らず、通期ではマイナスとなりました。

セグメント別業績

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セグメント別の業績でございます。連結業績が振るわなかった主な要因は、当社グループのメインである放送事業が減収減益となったところです。

ハウジング事業は、増収減益です。

ゴルフ事業は、来場者の増加によるプレー収入の増加や、クラブハウスの改修にともなう減価償却費が前年より減ったことなどで、増収増益となりました。

朝日放送(個別)業績

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放送事業とハウジング事業について、ご説明します。当社グループの売上高の7割強を占める、朝日放送個別の業績です。ご覧の通り、売上高・利益ともに大きく減少いたしました。

テレビ放送事業収入(地上波)

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内訳を見てまいります。テレビ放送事業収入の地上波では、全国ネット番組のタイム収入とスポット収入が減収となりました。詳細については、このあと朝日放送テレビの山本からご説明いたします。

放送事業収入(地上波以外)

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地上波以外の放送事業収入について、ご説明します。ラジオ放送収入は、近年活況だった法律事務所などからの大口出稿が減り、減収となりました。催物収入が減ったのは、前期にあった65周年記念事業のような大型イベントがなかったことや、大型の劇場公演が減ったためです。

コンテンツ関連収入では、ABCフロンティアホールディングスでアニメ事業が非常に好調であったほか、海外事業も順調で、業績を伸ばしました。

CS放送は減収でした。受信契約者数を増やすことができましたが、Jリーグの中継権が海外動画配信事業者に移り、減収となりました。しかし、費用削減の効果があり、増益となっています。

通販事業が好調だったのは、昨年(2017年)秋の改変で、通販枠が増えたことによるものです。

ハウジング事業(ABC開発) 増収減益

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続いて、ハウジング事業の内訳です。主力の事業について、ご説明します。

1つ目の住宅展示場事業は、増収です。会場別に増減があるものの、新・川崎住宅展示場の開業効果で増収となりました。

2つ目のHDC(ハウジング・デザイン・センター)事業は、減収です。イベント開催などで収益力が高い「HDC大阪」は好調でしたが、「HDC神戸」「HDC名古屋」で一部出展企業の中途解約がありました。

ハウジング事業トータルでは、住宅展示場事業がHDC事業のマイナスをカバーして、増収となりました。その一方で、利益については、新・川崎住宅展示場の開業やPRのための費用が増え、減益となりました。

連結・個別費用

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続いて、費用は前年同期比で減少しております。主な要因は、全国ネットのレギュラー番組が減ったことで、テレビ番組費と全国に放送するためにかかる費用が減ったことや、スポット収入の減収により、来店手数料が減ったことなどによるものです。また、大型イベントの開催などがなかったため、催物費も大きく減りました。

連結業績見通し

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今期の連結業績の見通しです。売上高はほぼ前期並みを見込んでいますが、利益率が高いスポット市況が厳しくなるとともに、営業利益・経常利益ともに15億円強の減益を予想しております。

親会社株主に帰属する当期純利益については、グループ各社の株主の持分を増やして、連結子会社であるスカイAを100パーセント、AMC開発をほぼ100パーセント子会社化したことや、ホールディングス社体制においては、テレビ社が外形標準課税の対象にならないため、繰延税金資産を積み増しすることによる利益押し上げ効果もあり、結果として前期並みとなる見込みです。

セグメント別業績見通し

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セグメント別の業績見通しです。放送事業の利益減少が、連結業績に大きく影響する見通しとなっております。また、放送・ハウジング・ゴルフ事業という大きな区分は変わりませんが、今回のホールディングス化にともないまして、セグメントの見直しを少し行いました。このため、前期との増減率などは記載しておりません。

テレビ放送事業:収入・費用(地上波)見通し

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テレビ放送事業の見通しの内訳です。タイム収入・スポット収入で、すべて減収の見込みです。詳細については、2017年度の業績と併せて、このあと朝日放送テレビの山本からご説明いたします。

放送事業収入(地上波以外)見通し

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地上波テレビ以外の放送事業収入の見通しです。ABCフロンティアホールディングスのコンテンツ関連収入は、1億円強の増収を見込んでおります。

CS放送のスカイAは減収です。収益改善のために、新たなコンテンツの開発にも、今後とも取り組んでまいります。

AMCの通販事業は、昨年(2017年)秋の改変で通販枠が増えたため、前期比で上期分がプラスとなり、増収見込みです。

朝日放送ラジオは、減収の見込みとなっております。

設備投資額と減価償却費

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設備投資額と減価償却費についてでございますが、当期の設備投資額の主なものは、放送事業でのニュース統合システムの新設、東京支社移転にともなう設備などとなっております。減価償却費は、前期とほぼ同水準を見込んでおります。

配当について

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最後に、配当について申し上げます。配当性向が30パーセントを下回らないという基本方針に基づき、2017年度の期末配当を10円とする予定で、年間配当は20円となる予定です。

2018年度の配当予想は業績見通しは厳しいものの、前期と同じく中間配当10円・期末配当10円で、年間配当20円としております。

以上、グループの連結業績と見通しおよび配当について、ご説明いたしました。

関西地区のテレビ視聴率

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山本晋也氏:朝日放送テレビの社長に就任いたしました、山本でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

それでは、視聴率からご説明をいたします。赤色の折れ線グラフが、当社でございます。

2017年度のテレビ視聴率は、全日はTBS系列の毎日放送と同率の2位となりました。ゴールデンは、前年オリンピック中継で視聴率を伸ばしたNHKの勢いが止まったこともあり、単独で2位を確保いたしました。プライム帯も、単独で2位を維持しております。プライム2は16年連続トップとなり、記録を更新しております。

2017年度 テレビ視聴率(関西地区)

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一方で、視聴率の数値を見ていきますと、残念ながら前年に比べ、全体的に低下をしております。とくに、プライム2はトップを維持しておりますが、HUT(Households Using Television)の低下にともない、数値は低下傾向にあります。

2017年度:特番が高視聴率、全国ネットG帯2番組は堅調

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そんな中、下期に放送した全国ネットの特別番組は好調でございました。復活3年目の『M-1グランプリ』が24パーセントと、復活前・復活後を通じて最高となる結果だったほか、元日恒例の『芸能人格付けチェック』は23.8パーセントと、4年連続で20パーセントを超えました。

火曜夜8時からの当社制作の全国ネット番組では、『たけしの家庭の医学』の年間平均視聴率が関東・関西ともに10パーセントを超え、好調でございました。昨年(2017年)秋にスタートしたテレビ朝日・メーテレ・当社の共同制作番組『サンデーLIVE!!』も、番組開始当初は苦戦をしておりましたけれども、半年が経ち、認知度・視聴率ともに上がってきております。

インターネットテレビと連動したレギュラードラマ番組は、ネット視聴者からも好評で、今後のインターネット展開やドラマ制作のための知見の1つとなりました。

テレビ放送事業収入(地上波)

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2017年度の業績について、ご説明をいたします。タイム収入では、全国ネット番組が減収、ローカル収入が増収、スポット収入が減収となっております。

テレビ放送事業 業績の背景

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タイム収入の背景ですが、全国ネット番組は『土曜ワイド劇場』が昨年(2017年)3月に終了したことや、秋の改変で日曜日の夜8時の当社制作枠がなくなったこと、単発番組のCM単価が低下したことで、減収となりました。

ローカルタイムの収入は、増収でございます。近年、広告主の固定費削減傾向が強まっていますけれども、高い視聴率を維持している平日朝の情報番組『おはよう朝日です』や『おはようコールABC』を中心に、セールスが好調でございました。また、深夜の(バラエティ番組前の)ミニ枠が、売上にも貢献をいたしました。

テレビスポット収入(地上波)

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スポット収入は、第1四半期を除き減収となり、通期でマイナス2.3パーセントの減収となりました。テレビ広告市場の大きな伸びが期待できない中、業績向上のためには、シェアを伸ばすことが喫緊の課題と考えております。

テレビスポット収入(地上波:業種別20位まで)

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テレビスポットの収入の、主な業種別の増減です。自動車や交通・レジャー、不動産など、当社が得意とするスポンサーからの出稿は増えました。しかし、情報・通信関連、食品など、構成比の高いスポンサーからの出稿が減り、減収となりました。

テレビ放送事業:収入・費用(地上波)見通し

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当期のテレビ放送事業(地上波)の見通しです。タイム収入・スポット収入のすべてで、減収の見込みでございます。

タイム収入は、全国ネット・ローカルともに、広告主が固定費を抑える傾向が続いております。前期に好調だったローカルタイム収入も、ミニ枠や単発番組の増減が不透明なため、今のところは減収を見込んでおります。

スポット収入は、前期に比べて通信やコンピュータ関連企業からの出稿が減るなど、(2018年)4月・5月の足下の状況が非常に悪く、市況が不透明なことから、減収見込みといたしました。

一方、テレビ社の番組については、タイムテーブル改革や既存番組の評価のために増える見込みでございます。

放送事業に集中し、選ばれるコンテンツメーカーに

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さて、当社は当期から、朝日放送テレビとしてスタートを切りました。テレビ放送事業がグループ中期計画の最重点領域ですが、みなさまもご存じのとおり、事業環境は大きく変化を迎えております。

1つは、(広告業界の)指標の変化でございます。これまで広告業界は、世帯視聴率を重視しておりました。これは、ファミリー層をターゲットとする当社の方針と合致しており、当社の強みではございましたけれども、関東では(2018年)4月から、この指標が世帯から個人に変わり、リアルタイム視聴に加え、タイムシフト視聴も導入されることになりました。時期は決まっておりませんけれども、関西でも導入の検討に入っております。

この変化を踏まえ、朝日放送テレビは、ファミリー層の中でもとくにU49を重視するタイムテーブル改革を行い、若い世代の個人視聴を強化することで、スポットシェアを拡大していきたいと考えております。

もう1つの変化は、インターネット広告市場の台頭でございます。紙媒体に比べれば、テレビ広告費の減少は緩やかであるかもしれませんが、もはやテレビ広告が圧倒的優位を誇る時代ではなくなりつつあります。

こうした状況を踏まえ、U49をターゲットとする動画配信などを積極的に行い、テレビ広告以外の収益機会の拡大につなげていきたいと考えております。また、当社のクリエイティビティを活かしたイベント企画を展開するなど、地上波以外の新たな収益を確保するためのチャレンジを行ってまいります。

2018年度:新番組&高校野球100回記念

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2018年度の上期のポイントをご説明いたします。まず、U49の在宅率の高い、平日の朝と深夜帯プラス週末の、いわゆる「コの字」を強化をしていきます。

日曜深夜に、この春新たにバラエティ枠とドラマ枠を設けました。日曜深夜のドラマは、動画配信でも展開をしております。地上波以外の収益機会の拡大を狙うと同時に、若い世代にインターネットで番組を見てもらうことで、地上波の視聴率アップにもつなげていきたいと考えております。

また、今年100回記念大会を迎える夏の高校野球の応援ソングは、人気グループ「嵐」の『夏疾風』に決定をいたしました。さらに、相葉雅紀さんを『熱闘甲子園』をはじめとする、ABCテレビの夏の高校野球関連番組のスペシャルナビゲーターにお迎えして、大会を盛り上げてまいります。

2018年度:放送エリア拡大&イベント盛況

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そのほかに、関西ローカルで土曜の朝に放送中のニュース情報番組『正義のミカタ』が、(2018年)4月から九州の朝日放送でも放送を開始し、放送エリアが拡大しております。また、過去3回の平均視聴率が東西とも12パーセント以上と非常に好調な『所&林修のポツンと一軒家』を、上期でも放送することにいたしました。

さらに、ゴールデンウィークに2週間にわたって開催した、食と笑顔をテーマに関西を盛り上げる番組連動イベント「ABCフード&スマイルフェス」の売上は1億円を超え、来場者数は延べ16万人を超えました。

中でも人気だったのは、食べログ3.5ポイント以上の飲食店を集めた美食フェス「フードソニック」でございます。「フードソニック」は、地元大阪での開催にとどまらず、全国7ヶ所に展開を拡大しております。こうした当社の企画力を活かしたイベントも、地上波以外の収益の1つとして育てていこうと考えております。

私からは、以上でございます。

2017年度売上げ、計画上回る

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沖中:沖中でございます。最後に私から、成長に向けた3つの重点テーマについて、ご説明いたしたいと思います。

まず、アニメ・海外・ライツビジネスなど、コンテンツ事業を展開しているABCフロンティアホールディングスグループでございます。こちらは設立2年目ですが、非常に好調に売上が伸びています。

こちら(のグラフ)は、フロンティアグループの実績と、設立当初の成長伸び率でございます。前期の売上は約15億円で、当社の成長イメージを2年前倒しで達成いたしました。スタートした一昨年は、9億円でございます。当期も増収の見込みでございます。そのため、計画数値を上方修正いたしました。

計画を上方修正(売上高)

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こちらが、新しい計画でございます。ストレッチを効かせて、2020年度の売上目標を23億円に上方修正いたしました。これを最低限の必達の数字として、それ以上を目指していきたいと考えています。

重点1 2018年度:アニメ事業好調で増収見通し

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2018年度のフロンティアグループは、まず、(2018年)2月にスタートしました、『HUGっと! プリキュア』が非常に好調であります。深夜アニメは、積極的に海外窓口権を取って海外販売をして、収益を上げていきたいと考えています。ABCインターナショナルでございますが、香港・台湾の海外版に加えて、中国での配信事業や新規事業などを、現在考えています。

ABCライツビジネスですが、アーカイブ配信を強化してまいります。ABCフロンティアホールディングス単体でも、eスポーツイベントの大手ゲーム会社との共同開催で、収益を上げていく考えでいます。

重点2 2020年度に向けてさらに事業拡大へ

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2つ目の重点テーマは、ABC開発が展開するハウジング事業でございます。メインの住宅展示場事業では、知名度とシェアが売上増に直結するため、新規会場開拓に取り組んでいます。2020年度までに、関西圏・首都圏でそれぞれ1つずつ、新規会場を開拓してまいります。

次に、住設関連のHDC(ハウジング・デザイン・センター)事業では、リノベーションのニーズを的確に捉えて、増収を目指してまいります。新規出店につきましても、首都圏を含め、積極的に検討しています。さらにシナジーが見込めるような新規事業を開拓するべく、検討も進めています。

重点2 2018年度:ハウジング事業は増収見通し

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ハウジング事業の当期(見通し)でございます。ホールディングス化にともない、経営管理料などが入っていますので、減益に見えますけれども、実際のところは増収増益でございます。

メインの住宅展示場事業ですが、先月(2018年)4月に西宮市にオープンした住宅展示場が、満床スタートで増収を見込んでいます。

次に、HDC事業でございます。好調な店舗もありますが、トータルでは残念ながら、減収見込みです。しかし、コストの見直しで、利益はほぼ横ばいの予定でございます。

不動産事業も、好調に推移しています。

重点3 成長投資・海外事業

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3つ目の重点テーマの、成長投資と海外事業でございます。

ホールディングス化を機に、社長直轄のビジネス開発局を設置いたしました。拠点は東京でございます。社外から人材を登用して、体制を充実させています。過半数が、外からの登用となっています。

投資額ですが、3年間で200億円を考えています。投資のメインを担うのは、投資ビジネス部でございます。M&Aを主業務とし、まずは放送事業を強化・補完する分野から着手してまいります。

また、CVCであります「ABCドリームベンチャーズ」を活用し、グループ企業とのシナジーを追求する投資も、引き続き行ってまいります。

海外ビジネス部は、グループ会社の海外事業拡大支援と、M&Aを含む海外への直接投資を行い、グループの海外事業を3年で27億円にまで伸ばすことを目標としています。これは、売上の全体の3パーセントでございます。

中期経営計画2018-2020「SUNRISE」②

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それでは、最後にもう一度、今後の計画と考え方を申し上げます。

中計の初年度となる当期は、残念ながら売上は横ばい、利益は減益を見込んでいます。とくに、今期の経常利益は30億円と、厳しいスタートとなってしまいました。これは、第1四半期のスポットの不振を見越し、このような予想となっています。

この直近のスポットの不振ですが、私たちは、これを一過性のものとは考えていません。この厳しい事態がまだまだ続き、荒波もまだまだかぶるのではないかと考えています。

でも、その荒波をかぶった中でちゃんと利益を出していけるように、早急に改革を進めています。今、朝日放送テレビ社では(5月の)連休前に幹部を集めて、いわば非常事態宣言を出しました。できるだけスピードを上げて、抜本的な構造改革を進めてまいろうと思います。

これは、放送(事業)だけではないと考えています。ハウジング事業とゴルフ事業、これも同じだと考えます。いずれ、荒波をかぶるときがくるかもしれません。私はこのピンチを、グループ各社が大きく変わるチャンスだと考えています。

最後にもう一度、経営目標を抑えさせていただきます。ここ(のスライド)に書いてある、下のかっこ(枠囲み)の中の5項目が、我々の経営目標です。

まず、1つ目です。これは先ほど申しました、「(2020年度に)連結売上高890億円、経常利益60億円を必達」という目標でございます。厳しい目標ですが、なんとしても達成したいと思います。

2つ目ですが、成長投資を行います。200億円の投資枠です。この3年間で、かなり私は基盤整理をしたつもりです。今、すでに具体的な案件に取り掛かりつつあります。私としましては、楽しみなものもいくつかございます。

3つ目ですが、配当性向は30パーセント以上とすると。こうしてちゃんと約束どおり、株主さまに還元したいと考えています。

4つ目の「ROEを改善に努める」でございますが、申し訳ないですけれども、はっきりターゲットをご提示できていません。悔しい思いをしておりますが。ちなみに、ちょっと参考までに数字を申し上げておきますと、前期のROEは4.5パーセントです。それで、今期予想は、ほぼ同じくらいの4.5パーセント前後になると思われます。

そして、2020年度に我々が掲げている目標を達成すると……資本政策を考えずに、簡易にシミュレーションしたところ、ROEは6パーセントを達成することができると思います。ただし、経産省などの推奨する8パーセントには、まだ遠く及びません。我々は6パーセントで満足するわけではなく、それ以上を目指してがんばっていきたいと思っています。

それから最後ですが、連結売上高の3パーセント以上の海外事業(を目指す)。これは、先ほど言いました(グループの海外事業を3年で)27億円(にすること)です。現在は、実は5億円です。増えていってはいます。しかし、オーガニックグロースで、積み上げ利益でも、3年間で10億円弱という数字しか出てまいりません。ここは、発想の転換をしなければいけない。非連続のことを考えようと思って、私もスタッフも自らを追い込むように、この数字を出していくつもりであります。

今、新体制に移行しました。シュリンクするだけのグループには、絶対にしてはいけないと、私は考えています。幸いこの3年間・4年間ぐらいですが、成長のための準備を行って、種まきをしてきたつもりでございます。なんとか間に合ったかなと思っています。それと同時に、朝日放送テレビ社を中心に、大きく変革も敢行していきたいと思っています。

私たちは不退転の決意で、中計の達成に取り組んでいきます。みなさん、よろしくご理解・ご支援のほど、お願いしたいと思います。ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

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