株式市場の振り返り-日経平均株価は4日ぶり反発、TOPIXは今年初の5日続落

2018年5月25日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,450円(+13円、+0.1%) 4日ぶり小反発
  • TOPIX 1,771.7(▲3.9、▲0.2%) 5日続落
  • 東証マザーズ総合指数 1,158.7(▲8.0、▲0.7%) 3日続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:600、値下がり銘柄数:1,390、変わらず:93
  • 値上がり業種数:11、値下がり業種数:22
  • 年初来高値更新銘柄数:40、年初来安値更新銘柄数:111

東証1部の出来高は13億3,317万株、売買代金は2兆2,982億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。米朝首脳会談の中止が発表されたことでリスクオフモードが加速し、利益確定売りが増加したと見られます。

様子見スタンスが強まり、下値を拾う動きも限定的でしたが、売買代金は2兆円を維持しました。

そのような中、日経平均株価は方向感の乏しい値動きとなりました。米中首脳会談中止によるNY市場の下落を受ける形で、寄り付き直後に一時▲118円安まで下落しましたが、その後間もなく一時+72円高まで切り返す場面が見られました。その後はやや膠着状態に入り、最後は小幅上昇で引けています。

結局、4日ぶりの値上がりとなりましたが、力強さに欠ける反発でした。

なお、TOPIXも同じような値動きとなったものの、ほぼ終日マイナス圏で推移し、終値でも5日続落で引けています。ちなみに、TOPIXが5日続落となったのは、昨年11月9日~15日以来となる約5カ月半ぶりのことでした。

東証マザーズ総合指数は3日続落、売買代金は3日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高5,788万株、売買代金は940億円となり、いずれも前日より増加しました。増加はしたものの、メルカリ上場決定の発表以降に回復してきた個人投資家の物色意欲も一休みという状況となり、売買代金は連日で1,000億円を割り込んでいます。ただ、メルカリ上場発表前までのような閑散状態ではないようです。

また、総合指数も3日続落となりました。これで1,200ポイント回復がまた一歩遠のいたことになったようです。

ソフトバンクグループが大幅安、セブン&アイHDは年初来高値を更新

個別銘柄では、ソフトバンクグループ(9984)が大幅安となり、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)も値を下げました。

また、前日に総崩れとなった自動車株もトヨタ自動車(7203)、スズキ(7269)、SUBARU(7270)など続落が相次ぎ、最大手自動車部品メーカーのデンソー(6902)は年初来安値を更新しています。

その他では、シャープ(6753)などハイテク株の一角が年初来安値を更新し、任天堂(7974)も軟調に推移して同じく安値更新となったのが目を引きました。

一方、セブン&アイ・ホールディングス(3382)が堅調に推移して年初来高値を更新し、東京エレクトロン(8035)や日東電工(6988)も大幅高となりました。

また、リクルートホールディングス(6098)が5日続伸となって年初来高値を更新し、資生堂(4911)や花王(4452)も大幅続伸となっています。その他では、ローム(6963)など電子部品株の一角が買われたのが注目を集めました。

新興市場では、窪田製薬ホールディングス(4596)やナノキャリア(4571)などが年初来安値を更新するなど医療バイオ関連株が売られました。また、メドレックス(4586)、アトラエ(6194)、中村超硬(6166)なども安値更新となっています。

一方、ウォンテッドリー(3991)が久々に急騰し、アドウェイズ(2489)は一時+12%超の爆騰となりました。

青山 諭志