5. 6月に届く「年金振込通知書」を解説
各支払期の年金振込額を知らせる重要な書類が、年金振込通知書です。
基本的には、年に一度(6月)に送付され、振込額や振込口座に変更がなければ、その後の支払月には送付されません。手元に届いた際には、必ず内容を確認し、正確な振込額を把握しましょう。
6. 老後資金の準備を始めるポイント
今回の調査では、平均受給額に焦点を当てました。1万円単位で受給権者数を見ても、年金の受給額には個人差が顕著にあることがわかりました。
老後の資金計画を始める最初の一歩は、「老後資金の柱」となる年金受給額を確認することです。受給予定額については、「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」などを活用してチェックしておきましょう。
年金の受給予定額を確認した後は、以下のような対策を検討することが重要です:
- 預貯金を積み立てる: 定期的な貯金は、将来の予測不能な支出に備えるための基本です。
- 公的年金を増やす方法を探す: 任意加入や追納制度などを活用して、年金受給額を増やすことができる場合があります。
- 資産運用を始める: 2024年から新しいNISAが導入され、資産運用がより手軽になっています。個人型確定拠出年金(iDeCo)なども活用し、効率的に資産を増やす手段を検討しましょう。
6.1 多様な選択肢を検討し、自身に適した老後の準備を
公的年金や私的年金に限らず、貯蓄や資産運用など、さまざまな選択肢を検討することが大切です。
これらの手段を組み合わせることで、経済的に安定した老後を迎えるための準備が整います。
自分のライフスタイルやリスク許容度に合った戦略を練り、早めに行動を起こすことが、豊かな老後を実現するための鍵となるでしょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています」
- 日本年金機構「ねんきんネット」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 日本年金機構「年金振込通知書」
齊藤 慧