株式市場の振り返り-日経平均株価は続落、一時▲310円安まで売られる

2018年5月23日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,689円(▲270円、▲1.2%) 続落
  • TOPIX 1,797.3(▲12.2、▲0.7%) 3日続落
  • 東証マザーズ総合指数 1,170.7(▲8.2、▲0.7%) 5日ぶり反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:800、値下がり銘柄数:1,182、変わらず:101
  • 値上がり業種数:2、値下がり業種数:31
  • 年初来高値更新銘柄数:81、年初来安値更新銘柄数:32

東証1部の出来高は14億8,761万株、売買代金は2兆5,421億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。特段大きなニュースが出たわけではありませんが、北朝鮮情勢がやや不透明になったこと等を受けて、いったん利益を確定する動きが出たと見られます。売買代金は再び2兆5,000億円を超えています。

そのような中、日経平均株価は前場の半ばから久々の急落となりました。寄り付きからマイナス圏で推移していたものの、前場の序盤には一時▲10円安まで下げ幅を縮小しました。しかし、午前10時頃から急落し始め、一気に一時▲310円安まで下落する場面が見られました。ただ、後場はやや膠着状態となり、続落とはなったものの、下押しすることなく引けています。

ちなみに、日経平均株価の終値が▲1%超安となるのは3月28日以来のことでした。

なお、TOPIXも同じような値動きとなって3日続落となりましたが、下落率は日経平均株価より小幅に止まりました。これは、日経平均株価を構成するような主力大型株への売りが優勢だったことを示唆しています。

東証マザーズ総合指数は5日ぶり反落、売買代金は再び1,000億円超え

東証マザーズの出来高は8,783万株、売買代金は1,144億円となり、いずれも前日より大幅増加となりました。個人投資家の物色意欲の回復が見られた結果、出来高は久々に8,000万株を超え、売買代金も再び1,000億円を上回りました。

やはり、先日のメルカリ(4385)上場承認決定の発表以降、明らかに商いが増加しています。メルカリ上場が心理的な明るい材料となった可能性は高いと言えましょう。なお、メルカリの上場予定日は6月19日です。

ただ、総合指数は一部主力株に利益確定売りが出たこと等から、5日ぶりの反落となりました。1,200ポイント回復前に足踏みという状況のようです。

ファーストリテイリングが大幅安、リクルートHDは時価総額5兆円超え

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が一時▲4%安に迫る大幅下落となり、ファナック(6954)、ソフトバンクグループ(9984)、ダイキン工業(6367)なども大幅安で引けました。

また、ハイテク株も全般的に売られ、ソニー(6758)、三菱電機(6503)、日本電産(6594)、パナソニック(6752)などが大きく値を下げています。

その他では、トヨタ自動車(7203)やいすゞ自動車(7202)など自動車株も総じて安く、任天堂(7974)も下落して終わりました。

一方、リクルートホールディングス(6098)が値を上げて年初来高値を更新し、時価総額も5兆円を超えてきました。また、ハイテク株では村田製作所(6981)や東京エレクトロン(8035)が逆行高となり、自動車株でもSUBARU(7270)が小幅上昇で逆行高となっています。

その他では、小売株の中でセブン&アイ・ホールディングス(3382)が堅調に推移し、年初来高値を更新したのが目を引きました。

新興市場では、前日まで3日連続のストップ安だったブライトパス・バイオ(4594)が、年初来安値更新後に急反発して値を上げて引けました。また、メタップス(6172)も堅調に推移し、年初来高値を更新しています。ただ、全体的にはダイナミックな値動きの少ない静かな取引となったようです。

青山 諭志