2018年5月15日に行われた、株式会社ジャパンディスプレイ2018年3月期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。IR資料

スピーカー:株式会社ジャパンディスプレイ 代表取締役会長/CEO 東入來信博 氏
株式会社ジャパンディスプレイ 執行役員CFO 大島隆宣 氏

17年度第4四半期のポイント

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大島隆宣氏(以下、大島):経理財務を担当しております、大島と申します。本日はよろしくお願いいたします。3ページ目を開けていただけますでしょうか。

第4四半期および通期のポイントを示しております。

第4四半期の売上高は1,519億円です。前年同期比に比べまして37パーセント減少しております。売上の減少に伴いまして、営業利益も減少しておりまして229億円となっております。営業外につきましては、持分法投資損失41億円。それから為替差損33億円。減価償却費33億円を計上しております。ちなみに、為替レートは平均で108円。前年同期に比べまして、あるいは前期と比べまして5円ほど円高の状況でございます。

構造改革は、後ほど詳細説明いたしますが、計画どおりに実施いたしました。この結果2018年度から業績の回復に大きく改善する予定でございます。加えまして(2018年)3月30日に発表させていただきましたけども、第三者割当増資及び能美工場の譲渡に伴いまして550億円の資金調達を発表しております。この、資金調達につきましてはFULL ACTIVEの増加運転資金及び後工程の投資に充当いたします。それと、今回の増資にあわせてJOLEDの子会社化の方針を変更しております。ただ、一方同社との関係は今まで以上に緊密になっておりまして、車載事業を中心とした関係は今後も強化してまいります。とくに、販売領域につきましては当社の販路を使いまして車載領域の販売につきましては、我々の販路を使わせていただくと、使って判断していくというかたちでございます。

事業状況

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4ページ目ご覧いただけますでしょうか。

事業状況でございます。

先ほど1,519億円という売上を説明しましたけども、カテゴリー別に見ますと、モバイル事業が対前年同期及び前期比に比べましても減少しております。理由は記載しておりますけども、主要顧客によるOLEDの採用、スマートフォンの出荷の減少です。当然、ディスプレイ業界そのもの競争激化しておりますけども、加えまして第4四半期はちょうど、とくにスマートフォン商品は季節性がありますので、大幅の減少というかたちでございます。

2016年の第1四半期から、それぞれ四半期別に売上をトレースしておりますけども、2017年の第4四半期は、その中でも一番低い売上というかたちでございました。

一方で、車載・その他の領域は、とくに車載につきましては非常に好調でございました。前年同期比プラス成長を続け更新中でございまして、2018年に向けて2桁成長を今計画しております。

17年度第4四半期 連結業績

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5ページ以降は、詳細の損益計算書等です。

5ページ目の連結業績は、見方としましては一番左が2017年度の第4四半期実績、真ん中が対2016年の第4四半期、一番右が2017年の第3四半期という数字になっております。

2017年の実績の中で一番のポイントは、売上に対して粗利がマイナス79ということで、5.2パーセントの粗利の損になっております。

前年もそうですし、あるいは2017年の第3四半期もギリギリ粗利は若干でございますが確保しておりましたけども、残念ながら1,500億円という売上の減に伴いして、総額の固定費が出してしまうというところでございます。ただし、固定費の全体額に関しましては後ほど営業利益の分析が出てまいりますけども、全体額としては改善しております。やはりこれは、売上の減が大きく響いているということでございます。

営業外につきましては、年間業績のところでご説明させていただきます。ちなみに為替でございますけども、平均は先ほど言いましたように108円でございますが、急激な円高が進みまして3月末は106円という状況でございます。

17年度通期 連結業績

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6ページ目をご覧いただけますでしょうか。

2016年と2017年の年間の比較になっております。

売上が約1,700億円ほど減少しております。これも主要因はモバイル、中国および欧米のお客様の減少でございます。

売上総利益は、とくに先ほど第4四半期の粗利率が悪化したということをご報告しましたけども、年間を通じても粗利がマイナス0.4ということでございます。

営業利益の分析は次のページでご説明いたします。

営業損益でございますけども、比較としては45億円ほど悪化しております。ここは、昨年の前受金と為替損益を相当する計上をいたしましたけども、今期に関しましては、その為替の損金は大幅に減少しております。一方で持ち分法に伴う損失が拡大しておりまして、それが45億円というかたちになっております。

特別損失は1,437億円、内訳は、事業構造改革に1,423億円。それから上期に計上しました貸倒引当金が15億円ということでトータルで1,423億円でございます。結果として2017年は当期純利益がマイナスの2,374億円と大幅な赤字を計上しております。

17年度第4四半期 営業損益増減要因

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次のページお願いいたします。

営業利益を、対前年同期及び前期比で分析しております。

この大きな営業利益の損失の主な要因は、売上の大きな減少からきております。前年同期で申し上げますと約900億円の売上の減、これが営業利益に約300億円ほど効いております。先ほど申し上げましたように粗利率は大幅に悪化しておりますけども、固定費そのものは製造固定費を中心に100億円、全体額としては改善しております。

バランスシートでもご説明しますけども、在庫がさらに圧縮しております。それから、対前期比でございますけども同様に400億円の売上の減が営業利益に約60億円効いております。

引き続き第3四半期から第4四半期に対しても、製造固定費そのものの全体額は30億円ほど改善しております。一方で先ほど同様、在庫を圧縮した結果、売上原価への計上が65億円ということでございます。

連結貸借対照表

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8ページをご覧いただけますでしょうか。

貸借対照表でございます。

ここでのポイントいくつか申し上げます。まず、現預金残高でございますけども、後ほどキャッシュ・フローでも出てまいりますが、3月末で809億円ということで前年同期と比べましても大きな変化はありません。ただし、一部キャッシュアウトについて説明しますが、資金性の構造改革費用が2018年にありますので、そういった影響も個々に含まれております。

在庫でございますが、前年同期で比べますと1,009億円から582億円ということで大幅に圧縮しております。改善しております。約4営ほど在庫が圧縮しております。結果として在庫保有日数が41日から33日になりました。これは12月末からの、38日からと比べましても大幅に減少ということでございます。

有利子負債は、コミットメントラインのうち980億円を借り受けております。そういったコミットメントラインは昨年の8月に開始しておりますけれども、その分が増えたかたちになっております。

前受金につきましては約500億円ほど今期支払いをしております。先ほどの大幅な当期純利益損を受けまして自己資本比率でございますけれども、36パーセントから13パーセント。純資産が3,300億円から820億円に大幅に減少をしております。しかしながら先ほど申し上げましたとおり、第三者割当増資を4月25日に入金をすでに完了しております。従いまして4月末を見ますと、純資産は1,170億円に改善。自己資本比率も17.8パーセントに改善をしております。

連結キャッシュフロー

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9ページ目をご覧いただけますでしょうか。キャッシュフローでございます。

左のほうが日本の会計基準に照らし合わせました前受金を営業キャッシュフローに入れた数字でございます。右のほうが前受金を長期負債とみなして、投資キャッシュフローとして見ているという数字でございます。キャッシュフローとしましては昨年末が306億円。それに対して539億円でございますので、230億円ほど悪化しておりますけれども、一方でこの前受金を長期性負債とみなすと、対前年から比べますと大幅な改善ということが言えるかと思います。

構造改革実績

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10ページ目、構造改革見ていただけますでしょうか。先ほど構造改革は計画どおりに実施とお話させていただきました。1,423億円でございますけれども、これは昨年の8月に発表した際は1,700億円ということでございますので、そこから比べますと270億円の改善ということになっております。この1,423億円の内訳でございますけれども、事業用資産、遊休資産の減損が1,038億円。それから後工程拠点を中心とした子会社の統廃合が155億円でございます。

とくに減損、1,038億円が2018年以降の工程費の削減に大きく効いてくるというかたちになります。ちなみに構造改革は2018年度営業利益効果500億円と申し上げましたけれども、その内訳として資金性が約300億に、非資金性が200億円という内訳でございます。これも当初計画したとおりほぼそのままというかたちでございます。

2018年度ガイダンス

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11ページ目、2018年度ガイダンスを説明いたします。

2018年度は黒字化いたします。売上でございますけれども、2018年度が2017年の実績に対して売上で10パーセントから20パーセント増収を計画しております。営業利益でございますけれども、これも黒字に反転しまして2から3パーセントの営業利益率を予定しております。それから当期純利益でございますけれども、この数字で黒字化を計画しております。

売上・営業利益のみならず減価償却費でございますけれども、これは先ほど申し上げましたように特別損失を計上した結果通常の償却費の減と合わせまして912億円から540億円と非常に大幅に減少をしております。

一方研究開発費につきましては2017年並みの200億円を計上しております。OLEDの開発を、今後とも維持加速をしていきたいと思っております。

設備投資でございますけれども、ここにつきましてはFULL ACTIVEの後工程の増産投資、および2017年からの支払いの期すれで670億円です。数字だけ見ますと増えたかたちになっておりますけれども、ここの部分を除きますと通常の投資につきましては2017年並みということが言えるかと思います。

あといくつかポイントを説明させていただきます。第1四半期の売上高でございますけれども、ここ今通期の説明しかしませんでしたけれども、第1四半期の売上高、もうすでに5月の半ばでございます。2017年第4四半期比で約3割程度売上は落ちます。ただし構造改革による固定費の低下、原価改善等により営業損失は2017年第4四半期に比べますと縮小を予定しております。

また通期の売上高につきましては先ほど10から20と申し上げましたけれども、第1四半期をボトムに、下期の大幅増収に伴って増収を計画しているということでございます。

また営業外損失につきましてものちほど損失および営業外の減価償却費の減少要因に伴いまして、営業外損失も大幅に縮小するという計画でございます。営業利益の改善、営業外収支の改善、この2つをもちまして年間の当期純利益は黒字を目指すといったことが来年度のガイダンスでございます。

私からは以上でございます。

経営改革の基本方針(2017年8月9日説明内容)

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東入來信博氏(以下、東入来):東入来でございます。よろしくお願いします。去年(2017年)の8月9日に、構造改革を実施しますというご説明をいたしました。それから8ヶ月ほど経ちましたけれども、今までやってきた、とくに下期に取り組んできたことを中心にして、経営改革の進捗状況をご説明をさせていただきたいと思います。

2017年に取り組んだことと、どういう効果、成果を出してきつつあるか、そして18年我々が何に取り組んでいくかということについて、ご説明をさせていただきたいと思います。

まず去年ご説明した時に、構造改革およびその聖域なき構造改革という、破壊と創造によって負のスパイラル経営から抜け出します、ということを宣言をいたしました。その中身について少し触れたいと思います。

構造改革としては、能美工場と中国にある2つの後工程の専属子会社、これをシャットダウンする、売却をするということをやりました。

またもう1つはラインの統合をフィリピンでやっております。予定どおり進めてきました。

それから周辺構造変革の推進としてクロスファンクショナルチームを作りまして、およそ11項目にわたって、今ここにおります社長、CEOが一丸となって取り組んでまいりました。

成長事業へリソースをシフトすることも行ってまいりました。これは時間とともに進んできてまいりまして、成果を出しつつあると考えております。

それからOLEDの量産技術については去年の8月には、OLEDを無くしては、という状況だったと思います。試作ラインはすでにその時点で投資をしておりましたので、鋭意続けておりますが、これも後ほどまたお話をしますけれども、量産そのものについてはマーケットの状況等を勘案しつつ取り組み、ただしヨウ素技術開発や試作ラインに使った量産技術の準備は予定どおりブレることなく進めております。

こういったことを実現して、持続的にフリーキャッシュフローを稼げる新生JDIの構築を、みなさんにお話しいたしました。

2017年度の取組内容

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その中で、重要な取り組み内容を、いくつかご説明させていただきます。

構造改革と財務体質改革の断行ということで、先ほど申しましたように能美工場をシャットダウンし、後工程の工場を廃止するなども含めて、およそ年間工程費約500億円の削減につながってきたと判断しております。

また、もちろんこれは赤字のキャパシティを適正化した影響です。それから資金等については海外の機関投資家を中心に(2018年)3月末に第三者割当増資を行いました。これも発表した通りでございます。

また能美工場の譲渡も含めて、550億円の資金調達を行いました。

それから収益構造変革を目指した「CFT2017活動」も行いました。

後ほどくわしく説明いたしますが、営業利益改善のインパクトとしておよそ200億円の成果を出しました。

それからグローバルの強化ということで、営業あるいは技術戦略その他についても、手をつけております。

また成長事業への経営リソースのシフトということで、社債あるいは産業機器、また新規事業を強化し、さらにはカンパニーを3つに分けました。モバイルカンパニー、AUIカンパニー、ディスプレイソリューションカンパニーです。

いくつかまだ課題を残していると思っています。そのあたりはつど修正しながら、あるいは改善しながら進んでいる状況でございます。

それから最後にOLEDでございますが、蒸着方式につきましては茂原に集約して、およそ290名の技術者が取り組んでおります。ヨウ素技術開発はほぼ目処もつけ、さらには試作ラインを使った歩留を議論するところまで進んできたと判断しております。先ほども少し申し上げましたが、量産につきましては、我々もう少しマーケットの情報あるいはグローバルパートナーとの進捗その他も含めて、判断をしていきたいとしております。

もちろん、グローバル企業とのパートナーシップ構築活動そのものも続けておりますが、この2018年も引き続き継続する予定でございます。

また印刷OLEDはJOLEDを通じてですが、これは3月の末に子会社化することをやめたことが、若干誤解を少し生じたところもあると思います。我々としてはJDIとしてはJOLEDが開発製造したものをJDIの販売チャネル、ワールドワイドのチャネルに乗せて販売するかたちにしようとしております。ということで、今まで以上に密接な関係を保って前に進める予定でございます。

2017年度の取組内容:収益構造変革を目指したCFT2017活動

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CFT活動については、(2018年)4月に私が全拠点を回って対話集会と言いますか、社員と話をしたり、あるいは部長クラス40名を選んで2グループに20名ずつ分けて、毎週末議論してもらって、彼らが我が社をどう変えていくか、あるいはどういった改善をするかという報告を全部出してもらいました。

それを11項目にまとめて、リーダーには役員クラスが座り、部長クラスが動きました。それに11名を当て、メンバーを各チーム10名、各本社のみではなく、各拠点も含めて進めるということをやってまいりました。

11項目として、組織のスリム化を検討する、あるいは間接業務、あるいは生産の改革をする、生産性の向上をするなど、諸々に取り組み、10月1日から方向を決めて、具体的な活動に入ったということです。

外からはなかなか見えづらいかもしれないですが、我々の今回の営業利益のインパクトはおよそ200億円ございます。

それからフリーキャッシュフローで約400億円のインパクトが、成果を出したと判断しています。在庫日数等々については、これは先ほどの後工程の在庫で、およそ1,009億円あったものが580億円と約4割改善した中で、在庫保有日数にすると、41日あったものが33日に改善しました。これは、このCFTチームを通じていろいろやってきた成果です。2018年も当面続けてやっていく予定にしております。

また製造コストで見ると、下期だけの話になりますが、5パーセントの改善を実現しました。さらには間接費は約20パーセント(の削減です)。

2017年度の取組内容:モバイル事業の競争力強化

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次に、モバイル事業の競争力強化です。

これはFULL ACTIVEの市場投入です。実際に下期から中国のお客さまが実際に発表されていますけれども、FULL ACTIVEの拡販も順調に立ち上がってまいりました。

それなりに第3四半期、第4四半期に売上も上がってきております。これをさらに垂直立上げに向けて、いろいろと準備をしている最中でございます。

17年に引き続き、18年もまさに正念場に差し掛かることになります。液晶ディスプレイもJDIの技術に関しては、我々それなりの自負を持っておりますが、まだまだ我々は液晶をきっちりとやれると判断をしております。

いろんなかたちでサプライチェーンとの協働等も含めて、さらに液晶そのものに、まだ力を入れていこうと思っております。

かと言って、一方でこれはもうお客さまあっての話でありますので、OLEDは試作ラインの投資で全部で600億円ぐらいかかっておりますけども、それはすでに茂原に持っておりますので、それを量産技術まで仕上げます。

先ほど申し上げましたけども、ヨウ素技術については、お客さまからの評価も含めて、それなりのかたちが今できあがってきつつあります。試作ラインでですが、やっと歩留も議論できるところまできたかなと判断しております。

ということで、後ほども少し触れますが液晶がなくなってOLEDにいくと今は見ておりません。それなりに、お互いに共存していくであろうと考えています。どういう比率で共存するかというのは、いろんな議論があるかと思います。これはお客さまが、ある意味決めるところでもあると考えております。

2017年度の取組内容:成長事業の強化(車載事業)

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それから車載事業につきまして、これはだいたい年率で10パーセント近く、順調に伸びてきておりました。

17年度は1,000億円を突破いたしました。順調に伸びております。それからさらにこの18年、1,000億円を突破した中ではまだ微々たるものですが、中国の現地の車メーカーさまとの間でもすでに取引が始まっております。

今のところ我々が世界ナンバーワンの市場シェアの19パーセントです。これはIHSさんのデータから拾った数字でございます。18年度はなんとしても20パーセント超えるまでにもっていきたいと、取り組みを進めるつもりでございます。

2017年度の取組内容:成長事業の強化(新規事業)

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成長事業の強化でございます。

我々は、モバイルカンパニー、車載を中心とした産業機器のAUIカンパニー、ディスプレイソリューションカンパニーの3つ持っております。

そのディスプレイソリューションカンパニーの中で、ウエアラブル機器、あるいは古いものはデジカメ関係のハイエンド品をほとんどJDIが今納めていると思っておりますが、ウエアラブルについても16年で非常に伸びました。

伸びたといっても、今のところ売上そのものは100億円弱でございます。スポーツウォッチ系、とくに反射型についてはほぼ100パーセントJDIでございます。スポーツウォッチ系あるいはウエアラブルウォッチのOLED除きでは、半分近い4割強ぐらいのマーケットシェアを持っております。

さらにディスプレイソリューションカンパニーとしてはVRで1,000ppiのものを先日発表いたしました。我々としては600ppi、800ppiレベルの量産を整えて今市場投入しており、17年度の売上そのものはごく微々たるものでございますが、これも期待をしたいと考えております。

さらに新規の事業、とくにディスプレイソリューションカンパニー中心にしておりますが、新たにマーケティング・イノベーション&コミュニケーションという30名弱の組織を作って、ここで新たなモノづくりからコトづくりへ、要するにデバイス、部品事業からソリューションも含めた事業へさらに伸ばしていこう、転換をしていこうということで、取り組みを進めております。

ご存知かと思いますが、外からも人材を入れて今進めております。

22018年度の基本方針

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ここまで17年にいろいろと取り組んできました。8月9日この場で発表させてもらったものを、ひとつずつ進めてきたつもりでおります。

2018年度の基本方針でございますが、先ほど8年度ガイダンスのところで申し上げましたけれども、我々としては今年の後半に期待をしており、伸びてくる予定をしております。

FULL ACTIVEを中心にしつつ、とにかく売上高10~20パーセントと今予定をしております。営業利益は2~3パーセント、これには固定費削減等構造改革が寄与し始めてきます。

結果として当期純利益をなんとしても達成するぞというのが、今年我々社員一丸となって取り組む目標と置いております。

収益構造変革の加速という意味では、CFTで実績を出しました。

ですが、それ以上にやっぱり一番よかったと思っていますのは、40名の部長クラスを中心にして各拠点も含めて全員が取り組みを開始したことです。とくに去年の年末から正月明けて、非常に加速的に進んできたと判断しております。

この延長線上で2018年も11項目あったものを少し絞り込んで、あるいは本質的な取り組みも含めて、2018年は8項目に取り組むことを決めて進めております。

(スライドに)コミットメント経営とあえて書いておりますが、きっちりとした緻密な計画をつくり上げて、コミットしたものをきちんと守り通そう、ということをやっていこうではないかということと、そのためにPDCAをきっちりと愚直に回していくというのが一番大事だと思っております。

収益構造改革の加速の3つめは、グローバル営業力の強化です。車載で65パーセントの売上がヨーロッパにございます。これをもっと広げていくという意味で、組織的な手を打って進めていく予定でございます。

それから成長戦略の推進です。改めて我々の根幹であるモバイル事業の競争力、ここを中心にしてお客さまとの間での技術開発をきっちりと進めることで、いろんなところでの拡大ができると思っております。これが根っこにあると判断しております。

それを中心にしながら、車載あるいは新たな事業へということになります。その中で、一番我々に問われるのは、予定どおりお客さまの期待に沿えるように、FULL ACTIVEをきっちりと立ち上げます。相当なボリュームになる予定で考えており期待をしておりますが、きちんと立ち上げていくことが大事であろうと思っています。

それから先ほども触れましたけれども、液晶ディスプレイのさらなる進化という意味では、画質は、例えばOLEDライクなものもできるかもしれません。さらに省電力なものもあるかもしれませんし、あるいはFULL ACTIVEをさらに進めるとか、あるいはお客さまから見た時にアプリケーションとして期待のできる要素技術開発を含めて、進めております。

液晶は当然サプライチェーンの方々と協働がなければ、なかなか成り立っていかないものだと思います。バックライトあるいはカラーフィルター含め、現行版その他もろもろでの協働も含めたかたちで、もっと液晶を進化させていきたいと考えております。

それから成長事業への経営リソースのシフトです。これは車載事業や産業機器を含めた新たな新規事業、モノづくりやコトづくりも含めて進めていきたいと思います。

それとJOLEDとの協業の本格化です。ここは3月に子会社をやめると言ったことで、少し誤解を生んだかと思うんですが、もともとJOLEDはJDIの新規事業としての位置付けで発足したものと私は判断しており、JOLEDのほうを今は見ております。

こういう中で、JOLEDとやっと開発ができます。お客さまもすでに発表しているとおり、医療用のモニターとしてもうすでに納めておりますが、さらにはPCモニターとしても台湾のお客さまに採用が決まって発注したものを、JDI経由でJOLEDで出ております。

こういうかたちで、JOLEDは開発製造をやる会社、JDIは今持っているワールドワイドなセールチャネルを最大限活用して、Tier1さんあるいはOEさんとの持っている者を最大限活かして、車載OLEDというものを進めていくという予定です。

これは車載のみならず産業機器等へも、我々はスマホ除きの10インチ以上というのをJDIとして印刷OLEDの販売、事業化を進めていく予定でおります。

もちろん先ほども少し述べました蒸着OLEDについても、まずは試作ラインをつくっております。またお客さまもそれなりのサポートをされていると判断していますので、まずは量産技術確立をきちんとしようというのが今の段階でございます。

量産については、先ほども触れましたが、まず1つはマーケットの動きと、お客さまの判断、OLEDの量産等に我々はパートナーを必要としているという意味で、そこの動きを見極めた上で判断をしていきたいと考えています。

こういったことを進めて、18年度はいかなることがあっても黒字化を実現します。そのためには、先ほど来申し上げてまいりましたことを、愚直にきちんと進めていくことだと認識しております。

以上でわたしの説明を終わらせていただきますが、今後ともぜひよろしくお願いいたします。

ありがとうございます。

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