5. 年金を増やすためにはどうすればいい?厳選3つの対策

今のシニアが受給している年金額を1歳刻みで見ていきました。

年金額に興味を持った方は、ぜひご自身の年金額を調べてみましょう。ねんきんネットやねんきん定期便で簡単にチェックできます。

多くの方は「こんなに少ないの?」と思うかもしれません。残念ながら現役時代よりも大きく下がるのが一般的です。

十分な貯蓄があれば大丈夫ですが、老後に不安を抱えるのであれば「年金を増やす」という対策を考えてみましょう。

いくつか方法がありますが、ここでは厳選した3つをご紹介します。

5.1 繰下げ受給する

年金の繰下げ受給を利用すれば、年金を簡単に増やすことができます。

本来は65歳から受給する年金ですが、これを66歳以降に繰下げることで、1ヶ月あたり0.7%ずつ増やせるのです。

仮に年金額が10万円という方は、70歳まで我慢することで14万2000円に増やせます。5年待てば、平均並みの月額に近づけられるということですね。

当然ながらその間の収入確保は必須です。働き続けることが必要になるでしょう。

5.2 高齢任意加入を検討する

20歳から60歳に達するまでに未加入期間や未納期間がある場合、高齢任意加入として受給額を満額に近づけることができます。

未納や免除期間については追納することもできますが、期限があるので高齢になるほど難しくなるでしょう。このような方は、高齢任意加入を検討することができます。

5.3 私的年金で備える

公的年金を増やすのはどうしても限界があります。

そのため、民間の金融商品等を活用して独自に備えることも視野に入れましょう。

個人年金保険やiDeCoなどが選択肢としてあります。

毎月の保険料や積立金が必要になるので、長期で払い続けられる金額に設定することが大切です。税制の優遇もあるので、自分に合う方法にて検討してみましょう。

6. 老後に備えた貯蓄計画を考える

厚生年金と国民年金の平均月額は年齢によって違いが見られました。実際には個人差も大きいです。

まずはねんきん定期便やねんきんネットにて目安額を確認しましょう。

公的年金だけで足りない場合には、「公的年金を増やす」「私的年金を増やす」「長く働き続ける」「貯蓄をする」「資産運用をする」などさまざまな選択肢から、年金を増やしたり、資産を形成することが大切です。

万能な方法は無く「メリットデメリット」「合う合わない」があるので、まずは情報収集から始めてみましょう。

参考資料

太田 彩子