5. 将来の年金受給額が少ない方の対処方法とは?
年金の仕組みや夫婦・シングル世帯の年金受給額シミュレーションなどについて紹介をしていきました。年金受給額を見て驚愕する方、不安になった方もいるのでしょう。
上記でもお話をした通り、早めに資金準備することが一番の近道です。資金準備の具体的な例を挙げていくと、銀行預金や資産運用などが代表的です。
一昔前では銀行預金が主流でしたが、NISA制度の改定やiDeCoにより資産運用を活用して資金準備をする方が増えてきています。
ここでは、「資産運用」に焦点を当ててお話をしていきます。
資産運用には「積立投資」と「一括投資」の2つに分かれています。積立投資とは、積立投資とは毎月決まった金額・タイミングで購入する投資方法です。
投資先は株式や投資信託などが代表的です。一括運用とは、一括運用とは一度にまとまったお金で購入する投資方法です。投資先は株式や債券、一時払い保険などが代表的です。
ご自身の資産状況によって投資方法を選択する必要がありますが、お金に余裕がある方は2つの方法を併用することで効率の良い資産運用が可能になります。
ですが、資産運用未経験者が、今すぐに資産運用を始めることは中々ハードルが高いでしょう。そんな方は、将来の年金額シミュレーションから始めてみても良いかもしれませんね。
6. 早めにセカンドライフへの備えを
「厚生年金と国民年金の平均受給額」を年齢別に紹介しました。また、全体の平均額を用いて、世帯単位での年金目安額も確認しました。
ひとことに「年金」と言っても、現役時代の働き方で大きく変わることがわかりましたね。
年金生活になれば、現役時代の収入と比べて減少する方がほとんどです。
生活収支がマイナスになる可能性がある場合は、今からセカンドライフに向けた貯蓄や、NISAやiDeCoなどの資産運用を活用してみましょう。
参考資料
長井 祐人
執筆者
ファイナンシャルアドバイザー/一種外務員資格(証券外務員一種)
日本大学国際関係学部卒業後、東洋証券株式会社に入社。国内外株式、債券、投資信託、保険商品の販売を通じ、主に個人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。特に中国株式、投資信託の提案を得意とし、豊富な金融知識を活かした顧客ニーズに沿う提案が強み。現在は個人向けに資産運用のサポート業務を行う。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP3級)、一種外務員資格(証券外務員一種)を保有(2024年2月7日更新)。
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。株式会社モニクルリサーチが運営する、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部において、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2025年2月9日更新)