4. 「国民年金・厚生年金」全体の平均月額を一覧でチェック

先ほど年齢別の平均年金月額をみましたが、全体の平均年金月額も確認しましょう。

4.1 厚生年金の平均年金月額

厚生年金の平均額(全年齢)

厚生年金の平均額(全年齢)

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 〈全体〉平均年金月額:14万3973円
  • 〈男性〉平均年金月額:16万3875円
  • 〈女性〉平均年金月額:10万4878円

※国民年金部分を含む

4.2 国民年金(老齢基礎年金)の受給額

国民年金の平均額(全年齢)

国民年金の平均額(全年齢)

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

  • 〈全体〉平均年金月額:5万6316円
  • 〈男性〉平均年金月額:5万8798円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万4426円

いかがでしょうか。厚生年金は約14万円であるのに対し、国民年金は約5万円でした。

日本の公的年金制度は、老後の生活を支える重要な柱ですが、年金だけでは十分な生活費を賄うことが難しいのが現状です。

現在30歳代~40歳代の方は、年金が支給されているであろうおよそ30年後の将来をイメージしてみるとよいでしょう。

30年後には少子高齢化の進行や経済状況の変化により、年金の支給額が現在と比べて減少する可能性があります。

このため、年金以外の収入源を確保することがますます重要となってくるはずです。

老後のための資産形成は、長期的な目線で資産を増やすことが大切です。

これから老後に向けて、生活環境や経済状況は大きく変わる可能性があります。

年金に頼りすぎず、自らの努力で豊かな老後を実現するための準備を進めましょう。

5. 将来に向けた資産形成

今回は現代シニアの年金受給額を一覧表にして、老後の生活について考えてきました。

日本の公的年金制度はシニアの生活を支える貴重な収入源ですが、年金だけで生活するのが難しい現状です。

このため、早めのうちから老後に向けた資産形成について考えてみましょう。

老後に向けた資産形成には、NISAやiDeCoなどの税制優遇制度のほか、私的年金を用意するなどの方法があります。

ご自身にぴったりの資産形成方法を見つけるためにも、まずはご自身の家計管理や将来の年金見込み額について確認することから始めてみましょう。

参考資料

中本 智恵