6. 【老後の備え】今からできる資産形成の方法3つ
ここまで、厚生年金について確認してきました。老後、年金だけで生活できそうと思われた方は少なかったのではないでしょうか。
そこで、ここからは、老後に向けて運用での資産をつくる際の3つのポイントをお伝えします。
6.1 長期投資を行う
資産を増やすうえで、長期的な視点で投資するのは非常に重要です。金融商品の価格は日々変動しますので、一括で大きな金額を投資すると、価格が下落した場合に損失が大きくなる可能性があります。
一方で、定期的に積立投資を行う場合は、「価格が高い時には少なく、価格が低い時には多く」投資することができます。
投資のタイミングを分散させることで、平均購入単価が安定し、価格変動の影響を受けにくくなります。リスクを最小限に抑えつつ、運用益を安定させるのが理想的です。
6.2 地域を分散する
NISAなどで投資信託を購入する場合、経済成長が見込まれる地域に投資するファンドを選択してみるとよいのではないでしょうか。
例えば、一国に集中投資をするのではなく、新興国や先進国を含んだ世界資産に投資すると、仮に年率6%で運用できた場合、12年後には資産が2倍になります。分散投資をしながらしっかりと値上がりも期待できるのではないでしょうか。
6.3 資産を分散する
最後は特徴の異なる複数の資産を組み合わせて投資を行っていくことです。例えば、NISAなどで全世界株の投資信託を購入したとしても、中身は株式運用なので地域の分散はできていても資産は分散できていません。
個別の株式よりもリスクが低いと言われる「債券」や「投資信託」といったいろいろな資産に分散させていくことが大切となってきます。
7. 【年金カレンダー】2024年の年金支給日はいつ?
原則、年金支給日は2カ月に1回、偶数月の15日です。最後に、2024年の年金支給のスケジュールも確認しましょう。
7.1 【カレンダー】2024年の支給日一覧
- 2月の支給日:15日(12月、1月分)
- 4月の支給日:15日(2月、3月分)
- 6月の支給日:14日(4月、5月分)
- 8月の支給日:15日(6月、7月分)
- 10月の支給日:15日(8月、9月分)
- 12月の支給日:13日(10月、11月分)
8. 老後資金対策は早めにしっかり考えよう
シニア世代の公的年金受給額について確認していきました。
将来的に「年金収入だけで生活していくのは厳しい」という事実が見え隠れしている状況に、不安に思われた方も少なくないかもしれません。
早い時期から老後資金について対策を立てておくことが大切。その方法として、多少のリスクはありますが資産形成も挙げられます。
まずは国が推奨している税制優遇制度「新NISA」や「iDeCo」などの最新情報をチェックしてみてください。
参考資料
- 総務省「2020年基準 消費者物価指数(全国) 2023年度(令和5年度)平均」
- 日本年金機構「令和5年4月分からの年金額等について」
- 厚生労働省「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」
西村 翼