65歳以上が負担する「介護保険料」は、改定毎に増額が続いています。
本記事では、65歳以上の介護保険料の推移を紹介します。
介護保険料が決まる仕組みや、介護保険料以外にかかる税金と社会保険料についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
1. 介護保険料はどれくらい増加しているのか
さっそく、介護保険料の推移をみていきましょう。
厚生労働省「給付と負担について(参考資料)」によると、2000年度から2023年度にかけての介護保険料(全国平均)の推移は以下のとおりです。
1.1 介護保険料の推移
- 2000年度~2002年度 2911円
- 2003年度~2005年度 3293円
- 2006年度~2008年度 4090円
- 2009年度~2011年度 4160円
- 2012年度~2014年度 4972円
- 2015年度~2017年度 5514円
- 2018年度~2020年度 5869円
- 2021年度~2023年度 6014円
介護保険料は改定の度に増額を続けています。2000年度における全国平均は2911円ですが、2023年度における介護保険料の全国平均は6014円です。
負担の増加割合は2倍以上となっています。かなりの勢いで介護保険料の負担が重くなっていることがわかるでしょう。
2. 介護保険料は自治体によって異なる
先ほどは介護保険料の全国平均の推移を確認しましたが、介護保険料は自治体によって保険料が異なります。
これは、自治体ごとに介護サービス費用の総額に応じて各被保険者の保険料を決めているからです。
例えば、東京都大田区の場合、介護サービス費用の総額の23%を65歳以上の第一号被保険者が負担することとなっています。
そのため、同じ所得でも住んでいる自治体によって保険料が異なることを覚えておきましょう。
ここまで、介護保険料の推移と決まる仕組みを確認しましたが、65歳以降にもらう年金からは介護保険料以外にもさまざまなお金が差し引かれます。
年金からどのようなお金が差し引かれるのか、また、年金月額15万円の場合、どれくらい差し引かれるのかを次章でシミュレーションしてみましょう。