2. 75日移動平均線に上値を押さえられ軟調
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。足元ではローソク足の実体が75日移動平均線を割り込み、上値を押さえられていたことから、ここを回復できるかどうかがポイントでした。実際には週初22日(月)は、短いながら陽線となり、その後も上昇を続けました。24日(水)にはいったんローソク足の実体が75日線を上抜けました。ただし、週末にかけてまた75日線を割り込んでしまいました。
今後の展開はどうなるでしょうか。チャートの形はよくありません。75日線に上値を押さえられ、25日線も下降しています。このままの状況が続くと、25日線が75日線を上から下に抜けるデッドクロスが形成されてしまいます。この展開を変えるにはまずは75日線を奪回したいところです。その後、25日線や心理的節目となる4万円を回復できれば目線を上に持つことができます。
逆にここから、4月19日の安値(3万6733円)、心理的節目となる3万6000円などを割ってくるようであれば、200日線のある3万4000円付近までの下落も見えてきます。まずは3万7000円付近で踏みとどまってほしいものです。
東京市場はゴールデンウイークで参加者が少なくなることも想定されます。もみ合いが続くかもしれません。判断が難しいようであれば、75日線を回復してからの出動でも遅くはないでしょう。
参考資料
下原 一晃