3. 【運用利回り別】月5000円~5万円の積立で期待できる「老後資金」はいくら?

さきほどのシミュレーションは、運用利回りが3%であることが前提でした。

ただし、実際の運用における利回りがどうなるかはわかりません。そのため、運用利回りによって資産評価額がどれくらい変わるのかを知っておくことは重要です。

次に、運用利回りごとに30年間の積立結果をシミュレーションしてみましょう。

【運用利回り別】30年間の積立投資シミュレーション

【運用利回り別】30年間の積立投資シミュレーション

出所:金融庁「資産運用シミュレーション」をもとにLIMO編集部作成

3.1 【利回り年率1%】月5000円~5万円の積立で用意できる老後資金

  • 積立額:5000円 資産評価額:210万円
  • 積立額:1万円 資産評価額:420万円
  • 積立額:2万円 資産評価額:839万円
  • 積立額:3万円 資産評価額:1259万円
  • 積立額:4万円 資産評価額:1679万円
  • 積立額:5万円 資産評価額:2098万円

3.2 【利回り年率3%】月5000円~5万円の積立で用意できる老後資金

  • 積立額:5000円 資産評価額:291万円
  • 積立額:1万円 資産評価額:583万円
  • 積立額:2万円 資産評価額:1165万円
  • 積立額:3万円 資産評価額:1748万円
  • 積立額:4万円 資産評価額:2331万円
  • 積立額:5万円 資産評価額:2914万円

3.3 【利回り年率5%】月5000円~5万円の積立で用意できる老後資金

  • 積立額:5000円 資産評価額:416万円
  • 積立額:1万円 資産評価額:832万円
  • 積立額:2万円 資産評価額:1665万円
  • 積立額:3万円 資産評価額:2497万円
  • 積立額:4万円 資産評価額:3329万円
  • 積立額:5万円 資産評価額:4161万円

同じ積立金額でも、運用利回りによって資産評価額は大きく異なることがわかりました。

運用利回りは、経済状況などに加えてどの銘柄に投資するかでも左右します。銘柄選びは、過去の運用成績や投資先などをよく確認して、慎重におこないましょう。

4. 少額からスタートできる「新NISA」をチェックして

少額投資に意味があるとわかっていても、少額から新NISAを始められるか疑問を持つ人もいるでしょう。

実はネット証券などで新NISAをスタートすれば、月100円から新NISAでの投資がおこなえます。そのため、高額な貯金がなくても新NISAで資産運用を始めることが可能です。

家庭環境や理想のワークライフバランスとの兼ね合いのなかで、老後の資金づくりは早めに進めておきたいもの。投資についての知識をつける労力などがネックにはなりますが、労働以外の方法でお金を増やせる点は魅力といえます。

投資には払い込んだ額よりも減ってしまう「元本割れ」のリスクなどは伴いますが、「長期・分散・積立」の3つポイントを抑えれば、できる限りリスクを小さくできると言われています。

少額からでも、できるだけ早いうちから投資を始めていき、購入のタイミングを分散するように心がけるのがよいかもしれません。

参考資料

荒井 麻友子