2. 東京の概念化をおこなった経緯は
投稿者のいとうさんに、東京の「概念化」を行った経緯を尋ねると、「言語処理専門家の方による『ある土地の範囲はどのくらい広いか調べたい』という発信を見たこと」がきっかけだったといいます。
続けて「私は千葉県市川市の出身でして、昔はふざけて『東京都市川市』を名乗ったり、外国の人には『I'm from Tokyo!』と自己紹介していたので、東京の概念を可視化したら面白そうだなと感じました」と話してくれました。
そんないとうさんにとって、東京の概念化は新鮮な経験だったそう。
「行政界や人口、建物数などではなく、『地点名』に基づいて"東京"という概念を捉える試みは自分にとって新鮮でした。結果的に色んな人が見てくれて、納得感とツッコミどころの両方あって楽しんでもらえた気がします」と語ります。
3. 完成に要した時間は、約1時間ほどだった
東京を可視化した地図の制作に要した時間をうかがうと「実は”東京”の可視化は寝る前の30分くらいで試したもので、フォントとかデザイン面を含めても1時間くらいで完成させました」とのこと。
多くの情報をわかりやすくまとめた地図を、1時間足らずで作ってしまうとは驚きです。
そんないとうさんは、「今振り返ると改善点も多いのですが」とした上で、「簡素な方法で東京の概念を大まかに表現できたのは興味深かったです」と感想を述べました。
地図の制作にあたり苦労した点もあったそう。「地域の概念的な範囲って人それぞれで感じ方が違うので『一つの正解を定義できない』という点です」といい、「そこを等高線という形で段階的に示せたのは良かったです」と振り返ります。
いとうさんはXにて、同様の方法で「"横浜"の概念的な範囲を可視化した図」に、作成工程と課題を添えて公開しました。メインエリアは横浜駅周辺とみなとみらいとのことです。
今回の手法については、「皆さんからのコメントをもとにさらに検証してみたいので、本当に苦労するのはむしろこれからかもしれません」と、今後についても話してくれました。
主旨は違うけど「"東京"とは概念的にどの範囲までか」の可視化に挑戦。
— いとう (@Smille_feuille) April 8, 2024
OpenStreetMapで"東京"と名の付く地点を抽出し、その点密度を基に等高線を生成して範囲を段階的に表現。
中央区とかは誰がどう見ても東京。浦安は(TDRの影響で)東京っぽい。町田は少し議論を呼びそう、など。 https://t.co/hIX7GkBZQS pic.twitter.com/LOQFIa33m1