春休みも終わりを迎え、子どもたちが進学や進級を迎える季節になりました。

進学や進級は明るい話題である一方、何かとお金がかかる時期なので頭を悩ませている方もいるのではないでしょうか。

2024年3月28日、新年度予算成立を受けて岸田総理が記者会見を行いました。「物価上昇を上回る賃上げを定着させる」という内容のものもあり、本当に賃上げがされるのか?と興味を持った方も多いかもしれません。

物価上昇を受け、今後の教育費への不安を感じる親が多いようです。また、具体的に教育資金がどのくらい必要となるかわからないことも不安材料となることでしょう。

そこで今回は、文部科学省のデータから、中学校3年間でかかる学費の総額について解説します。また、教育資金の確保をサポートする支援制度についてもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

1. 【最新】加速化プラン「若い世代の所得向上」に向けた概要をチェック

まずは、こども家庭庁のこども未来戦略 「加速化プラン」 施策から、若い世代の所得向上に向けた取り組みに絞って見ていきましょう。

1.1 児童手当の拡充:拡充後、初回の支給は2024年12月

2024年12月(2024年10月分)から児童手当の拡充が行われます。

所得制限が撤廃されたことに加え、第1子・第2子は高校生年代までと受け取れる時期が変更になりました。さらに、第3子以降は月額3万円を受け取れるようになります。

3人以上子供がいる家庭では、児童手当受給の総額が大きく増額することになりますね。児童手当については、記事の後半でさらにまとめています。

1.2 妊娠・出産時の支援を強化:2025年度から制度化

2022年度から出産・子育て応援交付金として、10万円相当の経済的支援が行われてきましたが、2025年度からは制度化されることになりました。

また、2023年度から実施中である「出産育児一時金の引き上げ」をパワーアップさせ、費用の見える化・環境整備を進め支援の一環とする方向性で話が進んでいます。ちなみに以前は42万円でしたが、現在50万円の支給があります。

さらに、2026年度を目処に出産費用の保険適用を検討するとのことです。

1.3 住宅支援・高等教育への負担軽減

子育て世帯への住宅支援として、公営住宅等への優先入居や、2024年2月から実施されているフラット35の金利引き上げが行われています。

また、大学等の高等教育費の負担軽減のための施策として、2024年度以降から以下のような内容が実施されます。

  • 2024年度~:給付型奨学金等を世帯年収約600万円までの多子世帯、理工農系に拡充
  • 2024年度~:貸与型奨学金の月々返還額を減額できる制度の「収入要件」等を緩和
  • 2025年度~:多子世帯の学生について、授業料等を無償化

こども家庭庁の施策から、子育て世帯への支援が手厚くなってきていることがわかりました。

次の章からは、実際に我々が納める「支援金」制度の負担額をみていきましょう。