2024年になり、日経平均株価が最高値を更新するなど、証券市場が活性化しています。
投資している人のなかには利益を確定させるため、NISA預かりの売却を考える人も少なからずいることでしょう。
しかしながら、NISAなどの積立商品は、すぐ売った方がいいとは限りません。
今回は、新NISAの売却に際して考えるべきことをチェックしていきます。記事後半では、新NISAの概要を図で確認しながら、積立投資の本質を考えていきましょう。
1. 預かりを売却する場合に考えなければいけないこと
投資の基本的な仕組みとして安い価格で買い、市場価格が上がったタイミングで売ることで「売却益」を得られます。
NISAで資産運用を行っている投資家のなかには、市場価格が上がり、現在儲かっているので、今すぐ売却して利益を確定させたいと考える方もいるかもしれません。
ただし、売却には検討が必要です。NISAの商品を売却する場合には、以下のようなことを考えておく必要があります。
- 売った後のお金はどうするのか?
- 新しい商品はどう選ぶのか?
- 新しい商品の買い時は?
NISAで商品を売却して利益を確定させると、その分だけ現金が手に入ります。ただし、お金が必要で売却した場合を除き、この現金は当面必要ではないお金といえるでしょう。
そのため、また別の商品を購入して資産運用を続けた方が良いかもしれません。
新しい商品を選ぶ場合、今度はどんな商品を買ったらいいのか、どのタイミングで買ったらいいのか……といったことを検討しなければなりません。
売却した後の買付まで考えると、手間や時間がかかります。色々考えるのが面倒な投資家にとっては、資産の売却が大きな負担となるケースがあります。
次の章からは、NISAの預かりを売却するタイミングについて詳しく考えていきましょう。
2. NISAの預かりは無理して売る必要はない
株式のデイトレードを行う投資家は、日々売買を繰り返して「売却益」を狙っています。
デイトレーダーは「市場が活性化し、高値を更新したタイミング」で売却しようと、株価を日々チェックしています。
一方、NISAのなかでも特につみたて投資枠は、当面使う予定がないお金を使ってコツコツと積立投資を行うもの。
毎日、毎時株価をチェックするのではなく、1ヶ月に1回、半年に1回など、気が向いたときだけ価格を確認し、長期投資を行う目的のための口座です。
現在儲かっているからと言って、すぐに売却をする必要はありません。
なお、売買を繰り返して投資を行うケースと、同じ商品にコツコツと積立投資するケースを比較した場合、売買を繰り返して投資を行う方が必ず儲かるとは限りません。
これから値段が上がる/下がる予測は、誰にとっても難しいものです。投資のプロであっても、売買タイミングを誤り大きな損をしてしまうことがあります。
そして、結果的に同じ商品へ積立投資を続けた方が、より大きな利益を獲得できることもあるといえるでしょう。
NISAのつみたて投資枠で長期的に資産運用を続け、ゆっくりとお金を増やしていきたいと考えている場合は、売却を一度検討しなおしてもいいかもしれません。
多少の市場価格の乱高下は気にせず、そのまま持ち続けていてもよいでしょう。
3. NISAの預かりはいつ売ればいいの?
それでは、一体いつNISAの預かりを売却したらいいのでしょうか。
それは「みなさんがお金が必要になった時」です。たとえばマイホームを買う時、子どもの教育費が必要になった時、医療費がかかった時などが挙げられます。
臨時で急にお金が必要になったタイミングで、NISAの預かりを売却して現金化してお金を使うようにしましょう。
積立投資を始めてから10年20年とたっている場合は、その分だけ利益が出ている可能性があります。
大きな支出の機会ができたら消費者金融などに借入金をするのではなく、万が一価格が下がっていて損が出ていたとしてもNISAの預かりを売却を検討してみてもよいでしょう。
借金をしてしまうと、15%など高すぎる利子を払わなければなりません。NISAの資産など手持ちのお金で対応した方がトータルで見てお得になるケースが多いでしょう。
NISAの「つみたて投資枠」でコツコツ積立投資を続け、お金が必要になったタイミングで必要な金額だけを売却すると良いでしょう。
4. まとめ
2024年から新NISAがはじまり、初めて資産運用にチャレンジしている人の中には、NISAの預かりの売却タイミングに迷ってしまう方もいるかもしれません。
利益確定のために売却を急ぐと、新しい商品に誘惑されたり買い時を迷ってしまったりして投資がストレスになってしまうこともあります。
また、積立投資を続けるよりも売買を何度も繰り返す方が、結果的に損をする可能性も。
新NISA「つみたて投資枠」は、長期投資を行ってゆっくりお金を増やすことを目的とした口座です。日々の値動きに一喜一憂するのではなく、お金が必要になるタイミングまで積立投資を続けてみましょう。
