【日経平均株価】いよいよ新年度。海外のリスク後退で底入れ反転なるか

【株式テクニカル分析】75日移動平均線の回復がポイントに

米中の貿易摩擦、北朝鮮を巡るリスクが後退し買い戻しへ

2018年3月30日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より295円22銭高の21,454円30銭となりました。

前週は、米中間の貿易摩擦が世界経済に悪影響を及ぼすと懸念されたことで、世界的な株安が進みました。しかし、先週になって、中国が輸入拡大により対米黒字を減らす考えを示したことや、米国も通商法301条に基づく知的財産侵害への制裁発動を6月以降に先送りしたことなどから、投資家の中に貿易摩擦リスク後退の安心感が広がりました。

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また、28日には北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長が訪中し、習近平(シー・ジンピン)国家主席と会談したことが明らかになりました。さらに29日には、4月27日に南北首脳会談を行うとの合意も発表されるなど、朝鮮半島を巡る地政学リスクが後退するとの見方から買い戻しが進みました。

ただし、30日は聖金曜日の祝日で欧米など主要海外市場が休場だったため、海外投資家の参加は多くありませんでした。

今週以降の動きはどうなるでしょうか。いよいよ新年度です。一般的に4月は海外の機関投資家が新規の買いを入れることが多いとされます。

ただし、心配されるのは米国と中国の貿易摩擦です。現在は両国ともに交渉で解決する動きを模索していますが、米国が制裁リストを公表すれば中国もすぐに対抗すると見られています。過熱化すると、日本の輸出産業に影響が出ます。

為替については、地政学リスクの後退にともない、足元ではやや円安の方向になっていますが、外的環境の影響を受けやすいだけに楽観はできない状況です。

国内では「森友学園」に関する財務省の決裁文書書き換え問題により、安倍政権の支持率が低下しています。27日には証人喚問も行われましたが、文書改ざんに関わった人物や動機については説明を避けました。問題の収束が長引き、政権基盤が揺らぐと経済政策に影響を与えるだけに、先行きが気になるところです。

200日移動平均線を回復、25日移動平均線をうかがう

先週の動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週末には200日移動平均線を割り込む水準まで一気に下落したものの、週初26日には大きな陽線となり反発。翌27日も窓をあけて上昇すると高値引けとなりました。

28日からはその反動で窓をあけて安く寄りつきましたが、すぐに窓を埋め、200日移動平均線を回復。さらに25日移動平均線付近まで上昇しました。

75日移動平均線を回復するようであれば目線は上に

今週の動きはどうなるでしょうか。まずポイントとしては、前述したように200日移動平均線を回復するとともに、直近で意識されていた2月14日の安値(20,950円)、3月5日の安値(20,937円)をいずれも回復したことです。

現状は5日移動平均線に下値をサポートされる形で上昇しています。週末は25日移動平均線で上値を押さえられたものの、チャートの形は底入れ反転をうかがわせます。

今週は、まずは25日移動平均線を回復できるかどうかがポイントになります。25日移動平均線抜けを確認した後の押し目買い狙いが当面の戦略になるでしょう。

その後の上値めどは、3月13日の高値(21,968円)付近になりますが、75日移動平均線が下がってきていることから、このあたりで重なりそうです。75日移動平均線を回復するようであれば目線は上に持っていいでしょう。

逆に、今週以降再度調整になるとすれば、下値めどは、21,000円から3月28日の安値(20,776円)あたりになりそうです。ただし、足元では21,000円を割り込むとすぐに反発する動きが3度も続いています。この付近では押し目買いの好機にもなりそうです。

下原 一晃

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下原 一晃

マーケティング会社、リクルートなどを経て、PRプランナー・ライターとして独立。
株式投資、投資信託をはじめとする資産形成や、年金、相続などに関する情報提供を行っている。あわせて、個人投資家がテクニカル理論を身に付けるためのヒントや知識の紹介にも取り組んでいる。
日本テクニカルアナリスト協会認定テクニカルアナリスト(CMTA)。