3. 年金支給日に「40万円」が支給される理由
年金支給日は、毎月ではなく、2ヶ月に1回のペースで行われます。
具体的には、偶数月の15日に(土日祝日の場合は直前の平日に)前々月分と前月分の年金がまとめて振り込まれます。
ここまでくるとお気づきの方もいるかもしれませんが、「独身の人が年金支給日に40万円が支給された」というのは、月額20万円の年金を受給していて、それが2ヶ月分が支給された、というのが答えになります。
なお、年金を月額20万円受け取る目安として、年収約750万円でおよそ40年間分の厚生年金に加入する必要があります。
4. 【国民年金(基礎年金)】みんなは平均いくらもらってる?
自営業者などは国民年金のみを受給することになりますが、平均月額はどれくらいか参考までに確認しておきましょう。
4.1 国民年金(老齢基礎年金)の受給額
〈全体〉平均年金月額:5万6316円
- 〈男性〉平均年金月額:5万8798円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4426円
4.2 【国民年金】受給額ごとの人数(1万円刻み)
- 1万円未満:6万5660人
- 1万円以上~2万円未満:27万4330人
- 2万円以上~3万円未満:88万1065人
- 3万円以上~4万円未満:266万1520人
- 4万円以上~5万円未満:465万5774人
- 5万円以上~6万円未満:824万6178人
- 6万円以上~7万円未満:1484万7491人
- 7万円以上~:178万3609人
厚生年金に比べると国民年金は受給額が少ないため、国民年金のみで老後を送るのは難しいでしょう。
自営業や専業主婦などで、老後の収入が国民年金のみになる場合は、現役時代からしっかりと貯蓄で備えておくことが大切です。
5. 「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で見込額を確認しよう
本記事では公的年金制度の仕組みや、厚生年金と国民年金の平均受給額を確認してきました。
また、老後の年金は2ヶ月に1度の支給となります。1万円刻みの受給権者数をみてもわかる通り、年金受給額については個人差があります。
老後、年金だけで生活するのは難しい時代になってきていますが、まずは自分の年金見込額を知るためにも「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」を活用してみましょう。
また、老後の資産準備には以下のような対策もあります。
- 公的年金を増やす方法を考える
- 私的年金を準備する
- 預貯金を貯める
- 資産運用をする
2024年には新NISAがスタートし、個人でも資産運用を始めやすい環境になっています。
公的年金や私的年金だけでなく、貯蓄や資産運用までさまざまな選択肢を考え、ご自身に合った老後対策を検討しましょう。
参考資料
中本 智恵