60歳代・70歳代で貯蓄3000万円超の世帯は20%程度います。
他の世代と比べると多いものの、決して多数派ではありません。
内閣府が2024年3月に公表した「「生活設計と年金に関する世論調査」の概要」によると、61歳~65歳まで仕事をしたい人は28.5%、66歳~70歳まで仕事をしたい人は21.5%、71歳~75歳まで仕事をしたい人は11.4%となりました。
働く理由は人それぞれですが、「十分な貯蓄があれば働きたくない」という方もいるでしょう。
そこで今回は、60歳代・70歳代の貯蓄事情を見ていきます。
後半ではどのくらい投資すれば3000万円に到達するのか?のシミュレーションもしているので、参考にしてください。
1. 60歳代・70歳代の貯蓄3000万円以上の割合は約20%
今回は令和5年(2023年)の金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」をもとに、60歳代・70歳代の二人以上世帯の貯蓄額分布をまとめました。
これによると、それぞれ貯蓄3000万円以上の世帯は20%程度います。
1.1 60歳代の貯蓄分布
60歳代の貯蓄分布は以下の通りです。
- 非保有 21.0%
- 100万円未満 5.9%
- 100万円~200万円未満 4.5%
- 200万円~300万円未満 4.3%
- 300万円~400万円未満 3.0%
- 400万円~500万円未満 1.9%
- 500万円~700万円未満 7.2%
- 700万円~1000万円未満 6.7%
- 1000万円~1500万円未満 6.8%
- 1500万円~2000万円未満 5.4%
- 2000万円~3000万円未満 9.5%
- 3000万円以上 20.5%
- 無回答 3.2%
1.2 70歳代の貯蓄分布
続いて70歳代の分布はこちらです。
- 非保有 19.2%
- 100万円未満 5.6%
- 100万円~200万円未満 5.1%
- 200万円~300万円未満 4.3%
- 300万円~400万円未満 4.7%
- 400万円~500万円未満 2.5%
- 500万円~700万円未満 6.2%
- 700万円~1000万円未満 5.8%
- 1000万円~1500万円未満 10.2%
- 1500万円~2000万円未満 6.6%
- 2000万円~3000万円未満 7.4%
- 3000万円以上 19.7%
- 無回答 2.6%
ちなみに、年代別の3000万円以上の貯蓄がある世帯の割合は次の通りです。
たしかに、60歳代・70歳代はほかの世帯と比べて貯蓄3000万円以上を達成している世帯が多いといえるでしょう。
- 全世代:11.7%
- 20歳代:1.2%
- 30歳代:2.2%
- 40歳代:4.9%
- 50歳代:10.8%
- 60歳代:20.3%
- 70歳代:18.3%