富裕層と聞くと、豪華な生活をして、何不自由ない暮らしを想像する方も多いでしょう。

2024年にスタートした新NISAを活用して、これから資産を増やしていきたい、と考えている方もいるかもしれません。

今回は、資産1億円以上の「富裕層」の割合や富裕層の価値観について深掘りしていきます。

元銀行員の筆者の経験も交えながら、日本で増え続けている「富裕層」について考えていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

1. 1億円超の「富裕層」は日本に何パーセントいる?

野村総合研究所のニュースリリースでは、資産1億円を超える層を富裕層と分類しています。

純金融資産保有額の階層別にみた保有資産規模と世帯数

純金融資産保有額の階層別にみた保有資産規模と世帯数

出所:株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)」

同社のリリースによると、資産1億円超の世帯は日本に148万5000世帯存在します。日本全体の約2%が該当していることになります。

1.1 【一覧表】富裕層の世帯数と保有資産規模

  • 超富裕層(5億円以上):9万世帯/105兆円
  • 富裕層(1億円以上5億円未満):139万5000世帯/259兆円
  • 準富裕層(5000万円以上1億円未満):325万4000世帯/258兆円
  • アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):726万3000世帯/332兆円
  • マス層(3000万円未満):4213万2000世帯/678兆円

内訳をみると、資産1億円以上~5億円未満が約2.6%(139万5000世帯)、5億円以上が約0.2%(9万世帯)です。

一見するとかなり少数派に見える富裕層ですが、日本では2005年と比べて62万世帯が富裕層となっており、その数は増えてきています。

2. 富裕層・超富裕層に多い職業とは?

富裕層の職業と聞いてイメージするものは、会社経営者や医師などを思い浮かべる方が多いでしょう。

株式会社野村総合研究所の調査では、富裕層の約3分の1が事業オーナーであるとの結果が出ています。

事業オーナーとは、いわゆる起業家と呼ばれる方々が該当します。自身で事業を立ち上げて運営している方や、ほかにも、投資家や不動産経営者なども高い収入を得ていることが考えられます。

金融庁では、プロの投資家と呼ばれる「特定投資家」と認定される条件(単独属性)の一部として、以下を提示しています。

  • 年収1億円以上
  • 投資性金融資産5億円以上
  • 純資産5億円以上

※上記のいずれかを満たす

このことから、投資をメインに収入を得ている方は、1億円以上の年収や純資産5億円以上を保有していることが考えられます。