物価高や給料が上がりにくい現代において、「結婚はしたいけど金銭的な不安」から、結婚に踏み切れない人も一定数存在します。

また、結婚相手に求める条件として「年収」を1つの目安にしている人も多いでしょう。

では、結婚を意識した時に、どのくらいの年収があるのが理想なのでしょうか。

本記事では、3月に公表された調査データをもとに、女性が結婚相手に求める年収について詳しく紹介していきます。

既婚者にとって「結婚後に余裕のある生活を送るための理想収入」についても紹介しているので、あわせて参考にしてください。

1. 結婚相手に求める理想年収はいくら?

WeCapital株式会社は、20歳代〜40歳代の未婚男女510人、既婚男女541人の合計1051人を対象に「年収と結婚」に関する意識調査を実施しました。

調査概要は下記のとおりです。

  • 調査概要:「年収と結婚」に関する調査
  • 調査期間:2024年2月9日(金)~2024年2月13日(火)
  • 調査方法:リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「PRIZMA」によるインターネット調査
  • 調査人数:1051人(未婚男性255人、未婚女性255人、既婚男性268人、既婚女性273人)
  • 調査対象:調査回答時に 20代~40代 既婚/未婚(結婚願望のある方)男女 であると回答したモニター
  • 調査元:WeCapital株式会社
  • モニター提供元:ゼネラルリサーチ
  • リリース公開日:2024年3月1日

上記調査の結果、未婚男女が考える結婚相手の理想年収として、女性が男性に求める年収は「500万円以上」、男性が女性に求める年収は「300万円以上」となりました。

結婚相手の理想年収として女性が男性に求める年収

結婚相手の理想年収として女性が男性に求める年収

出所:WeCapital株式会社「「年収と結婚」に関する調査」

未婚女性が男性に求める理想年収は「500~600万円未満(23.9%)」がトップとなり、次いで「400~500万円未満(23.1%)」「600~700万円未満(16.1%)」が続きました。

一方で、未婚男性が女性に求める理想年収は「300~400万円未満(26.3%)」がトップとなり「400~500万円未満(24.3%)」「200~300万円未満(16.9%)」と続く結果に。

国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の平均年収は458万円であり、年収500万円〜600万円の給与所得者の男性割合は全体の「14.2%」となっています。

また、日本の年収100万円以下〜500万円以下の割合は全体の66.4%であることから、半数以上の人が年収500万円に到達していないことがわかります。

上記から、未婚女性の男性に求める理想年収は、ややハードルの高い年収基準といえるでしょう。

2. 理想年収「500~600万円未満」は高望み?年代別の平均年収

国税庁の調査資料では、全体の6割が年収500万円以下となっています。

とはいえ、日本の平均年収は基本的に年齢が上がるにつれて上昇していく傾向にあるため、今は年収500万円以下でも、結婚後に年収が500万円以上になる可能性は多いにあります。

では、年収500万円以上は、どの年代で達成しやすいのでしょうか。

国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、年齢階層別の平均年収は下記のとおりです。

上記では、男性の場合30歳代後半から平均年収が500万円台となっており、女性の結婚相手に求める理想年収に到達していることがわかります。

また、女性においては20歳代後半から50歳代後半まで平均年収が300万円台となっており、多くの女性が、男性の結婚相手に求める理想年収をクリアしていることがうかがえます。

3. 既婚者の約6割が「世帯年収面で生活に余裕を感じられていない」

WeCapital株式会社の調査によると、既婚者への「現在の世帯年収は、生活に余裕を感じられる金額ですか?」という質問に対して、58.6%が「いいえ」と回答しました。

現在の世帯年収は、生活に余裕を感じられる金額か

現在の世帯年収は生活に余裕を感じられる金額か

出所:WeCapital株式会社「「年収と結婚」に関する調査」

半数以上の世帯が現在の世帯年収では「生活に余裕がない」と感じていることがわかりましたが、どのくらいの年収であれば余裕を感じるようになるのでしょうか。

WeCapital株式会社の同調査によると「結婚生活で余裕を感じるのに必要な世帯年収」として「1000~1500万円未満」が22.6%でトップとなりました。

次いで多かったのが「900~1000万円未満」で14.8%、「800~900万円未満」で14.2%と続き、多くの人が年収1000万円程度を「金銭的余裕の目安」としていることがわかります。