2. 老齢年金の見込額は「ねんきん定期便」で確認を
先述のとおり、働き方や立場によって、現役時代に加入する年金が異なります。
また、老後の年金額は年金加入期間や収入により個人差が生じます。よって、毎年の誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」でしっかり確認することが大切です。
2.1 ねんきん定期便(50歳未満向け)
50歳未満の方にはこれまでの加入実績に応じた年金額が記載されています。
2.2 ねんきん定期便(50歳以上向け)
50歳以上になると、実際の「見込額」が確認できるので、より正確な金額が確認できることになります。とはいえ、この「ねんきん定期便」には意外な盲点も。次で詳しく見ていきます。
3. 「年金振込通知書」確認ポイント!老齢年金から差し引かれるお金とは
さて、先ほどの「ねんきん定期便」に記載されているのは、あくまでも「見込額」。実際に受け取る金額は、毎年6月に郵送される「年金振込通知書」に記載されています。
会社員や公務員が受け取る給与と同じく、老齢年金でも総支給と振込額に差が出るのです。
実際に振込通知書がどのように記載されているのか、くわしく見ていきましょう。
3.1 「年金振込通知書」6つの確認ポイント!
3.2 確認ポイント 1:年金支払額=「額面」
年金は偶数月に2カード月分が支給されます。ここに記載のある金額は、あくまで各種控除を行う前の「総支給額」です。
3.3 確認ポイント 2:介護保険料額
今までに給与天引きされていた「介護保険料」も年金から控除されます。
3.4 確認ポイント 3:後期高齢者医療保険料、国民健康保険料(税)
介護保険料と同様に、後期高齢者医療保険料や国民健康保険料(税)が天引きされます。ただし、天引き対象でない場合には記載がありません。
3.5 確認ポイント 4:所得税額および復興特別所得税額
年金に応じた所得税額および復興特別所得税額が天引きされます。社会保険料と各種控除額を差し引いた後の額に5.105%の税率を掛けた額が記載されています。
年金に所得税が課税される場合も、年金からの天引きで納税します。
総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2021年(令和3年)平均結果の概要」によると、無職の夫婦世帯の場合、社会保障給付(年金)21万6519円に対し、直接税1万2109円、社会保険料1万8529円がかかります。
また無職の単身世帯の場合では、社会保障給付12万470円から税金と社会保険料が約1万2000円天引きされています。
3.6 確認ポイント 5:個人住民税
所得税と同様に、個人住民税も天引きとなります。
3.7 確認ポイント 6:控除後振込額=手取り額
ここに記載の金額が、各種控除後の実際の振込額となります。