3. 【70歳代】二人以上世帯の貯蓄額をチェック!

親にやっておいてほしい終活で1位に挙げられていた「相続財産」の処理。では、現在の70歳代はどのくらいの貯蓄を所持しているのでしょうか。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」より、70歳代の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。

【70歳代・二人以上世帯】金融資産保有額(非保有含む)円グラフ

【70歳代・二人以上世帯】金融資産保有額(非保有含む)円グラフ

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」をもとにLIMO編集部作成

3.1 【参考】70歳代・二人以上世帯の貯蓄額一覧表(金融資産非保有世帯を含む)

  • 金融資産非保有:19.2%
  • 100万円未満:5.6%
  • 100~200万円未満:5.1%
  • 200~300万円未満:4.3%
  • 300~400万円未満:4.7%
  • 400~500万円未満:2.5%
  • 500~700万円未満:6.2%
  • 700~1000万円未満:5.8%
  • 1000~1500万円未満:10.2%
  • 1500~2000万円未満:6.6%
  • 2000~3000万円未満:7.4%
  • 3000万円以上:19.7%

ちなみに、70歳代・二人以上世帯の平均貯蓄額は1905万円、より実態に近い数値とされる中央値は800万円という結果でした。

4. 【終活】けっして自分だけの問題ではない! 早めの対策を意識して

調査結果から、制度の改正や老後への不安などに対する意識から、親や自分の終活についての関心度も高まりつつあると伺えます。

また、老後資金の計画を早めに立てる人が見受けられる一方で、しっかり終活しても頼れる人や看取ってくれる人が周囲にいないという「おひとりさま」世帯も増えつつあります。

孤独死が社会的な問題となっている今、そうした課題の解決も急務となっているといえるでしょう。

そして、相続登記のやり方ついてもおさらいしましたが、やらなかった場合は罰金が科される可能性がある事もあり、就活の中でも相続関係については余裕をもって準備することが重要だと分かりました。

後悔のないよう、思い切って話し合いを始めることでその準備が活きるときがくるのではないでしょうか。

参考資料

荒井 麻友子