2. ひな祭りの着物が、二束三文でしか売れない「からくり」
着物をリサイクルショップに売却したことがある方は、二束三文の金額にがっかりした経験があるのではないでしょうか。
ひな祭りで着用するような着物も同様に、購入額よりもずっと安い値段で買取されることがほとんどです。
ここでは、ひな祭り用の着物が二束三文でしか売れない理由を紹介します。
2.1 着用できる場面が少ない
華やかなデザインが多く、着用できる場面が限られています。加えて、着物は管理が大変難しく、桐箪笥がなければ収納場所に困ってしまいます。
一年に数えるほどしか着れないのであれば「購入しなくてもいい」と考える方も多いようです。
リサイクルショップ側も需要がないものを高額買取することは、難しいでしょう。
着物はしまいっぱなしというわけにもいかず、保管コストがかかります。商売として利益をあげるためには、仕方がないといえます。
2.2 レンタルを利用する家庭が増えている
一年に一度しか着ないのであれば、購入や管理にかかる手間や費用を考慮してレンタルで済ませてしまう方も多いようです。
成長するごとに子どもの好みが変わってきますから、毎年好きな着物を着せてあげられる点は、レンタルのメリットでしょう。
着物を購入する方が減ってきていることから、買取業者は在庫で持っておくメリットはありません。そのため、買取価格は控えめになってしまいます。
2.3 お祝いものは中古需要があまりない
ひな祭り、七五三などは、誕生日と同じくらい大切な行事。せっかくのお祝いごとですから、子ども、孫には、価値がある着物を着てもらいたいものです。
新しいものを着せたいご家庭が多いため、中古品の着物はあまり需要がありません。
そのため、中古品の着物を買取しても需要が低く、売れ残ってしまいます。適切な販路を確保できないことから、高額で買取するメリットがありません。