富裕層と聞くと、どのようなイメージを抱くでしょうか。
「不動産や車をたくさん持っていて、華やかな生活を送っている」、そのようなイメージがある人も多いかもしれません。
筆者は元銀行員として多くの富裕層のお客さまと接してきましたが、きらびやかな生活を送っている人はごくわずかで、ほとんどの方が日々の倹約に取り組んでいました。
本記事では、筆者が銀行員としての経験で気付いた富裕層の特徴を紹介します。
「2024年は貯蓄に取り組む」と励んでいる方は、ぜひ富裕層が行っている日々の習慣を取り入れてみてください。
1. 最も多い貯蓄階層は「3000万円以上」
富裕層とは潤沢な金融資産を持っている人のことを指しますが、実際のところ日本の世帯ではどれくらいの貯蓄額を保有しているのでしょうか。
厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると、全世帯の貯蓄階層別の分布図のうち最も多いのは「3000万円以上」と答えた人で、全体の11.8%を占めています。
この結果を見ると、「意外と貯蓄に成功している人が多い」と感じる人も多いのではないでしょうか。
なお、株式会社野村総合研究所によると富裕層は「純金融資産保有額1億円以上」と定義づけられ、その数は149万世帯にのぼるとしています。
日本全体の約2%が該当していることになりますね。
1.1 【一覧表】富裕層の世帯数と保有資産規模
- 超富裕層(5億円以上):9万世帯/105兆円
- 富裕層(1億円以上5億円未満):139万5000世帯/259兆円
- 準富裕層(5000万円以上1億円未満):325万4000世帯/258兆円
- アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):726万3000世帯/332兆円
- マス層(3000万円未満):4213万2000世帯/678兆円
「1億円以上の富裕層を目指す」となるとハードルが高く感じられますが、コツコツと貯蓄に取り組めば、一定の資産を築くのはそう難しいことではありません。