4. 投資と博打・ギャンブルの違い

投資はしばしば博打やギャンブルと近いものと考えられがちです。

しかし次のような点で、両者は全く異なります。

  • 投資は運だけに左右されるわけではない
  • 投資は「ゼロサムゲーム」ではない


典型的な博打やギャンブルは、結果が偶然・運に左右されるものです。

投資も、運が収支に影響することはありますが、経済動向や投資先の業績を分析することにより、ある程度市場の見通しを持つことができます。

また、博打・ギャンブルは運営会社(胴元)の手数料・報酬を除けばゼロサムゲームです。

つまり買った人の賞金総額と負けた人の損失総額はイコールになります。

ゼロサムゲームでは期待収益が「ゼロ」となります。

投資は手法にもよりますが、いくつかの投資は期待収益がプラスになります。(プラスサムゲームといいます)

たとえば、米国株式は長期でみると市場が右肩上がりに成長しているため、買った人の総額の方が負けた人の損失額より大きくなります。

債券は、保有し続けていれば金利収入が手に入ります。

債券を償還まで保有した場合、利回りがプラスであればデフォルトしないかぎり損が出ません。

これも、プラスサムゲームとなります。

ただし、たとえばFXのようにゼロサムゲームに近い投資もあるので、注意しましょう。

5. まとめにかえて

2024年に始まった新NISA。周りで始める人が増えると焦るかもしれませんが、継続するには強いメンタルが必要です。

まずは博打との違いを知り、正しく制度を押さえましょう。

その上で、ご紹介した「積立投資を続けるうえでのポイント」をもとに、家計に無理のない範囲で利用を検討することが大切です。

参考資料

太田 彩子