2. 【一覧表】老人ホームから「退去を求められる可能性がある」4つのケース

【一覧表】老人ホームから「退去を求められる可能性がある」4つのケース

出所:LIMO編集部作成

ここでは、老人ホームの入居後に退去を求められる可能性のあるケース4つについて紹介します。

2.1 ケース1 他の利用者への迷惑行為

老人ホームでは、他の利用者やスタッフへの暴言・暴力、大声や奇声を発するなどの行為が継続する場合、退去を求められる可能性があります。

利用者の安全や安心を守ることは、施設の義務です。スタッフがどれだけ努力しても通常の介護では対応できないと判断された場合には、退去の勧告を受ける可能性があります。

暴言などの原因は、認知症の症状であることも考えられます。スタッフの対応で、ある程度は緩和することも可能ですが、主治医へ相談し服薬内容の検討や環境調整など根本的な解決策を検討する必要があるかもしれません。

認知症の症状については、入居前に詳細を伝えておくことをお勧めします。

また環境の変化がストレスになっている可能性も。

ご家族が定期的に面会に出向くことで、ストレスを軽減することが可能です。細かく様子を見て、些細なことでもスタッフと情報を共有することで、大きな問題が発生するのを防げるでしょう。

2.2 ケース2 継続的な医療行為が必要になった

継続的に医療行為が必要になった場合も、老人ホームの医療体制では対応できないと判断され退去を求められる可能性があります。

一般的に有料老人ホームには「協力医療機関」があり、同じ敷地内に病院が併設されていることも珍しくありません。普段から往診や体調不良時の対応が可能なので安心です。

ただし24時間体制での点滴など高度な医療対応が必要となった場合には、退去を求められるケースも。

老人ホームの医療体制は施設により大きく異なるため、契約前にどの程度の医療行為に対応してもらえるか確認しておきましょう。

2.3 ケース3 長期入院することになった

長期入院しなければならない場合も、退去を求められる可能性があります。

一般的には、3カ月程度の入院期間を設定している施設が多いです。ただし施設に復帰できる可能性があれば期間延長して待ってくれるケースも。

懸念されるのは、入院中も家賃や管理費の支払いが発生するため、入院費用と重なり本人や家族にとって経済的な負担が大きくなることです。

退院の見込みがつかない場合には、老人ホームに愛着があって戻りたい気持ちがあっても、退去せざるを得ない状況に追い込まれる可能性もあります。

2.4 ケース4 支払いを滞納している

家賃などの支払いを滞納した場合も、退去勧告の対象となります。

一度の滞納ですぐに退去となるわけではありませんが、施設からの催促にもかかわらず支払いが行われない場合は、連帯保証人などへ連絡されます。

多くの場合、契約書には「〇カ月滞納した場合は、退去の対象になる」といった条項が記載されています。