40歳代、50歳代になると老後について不安を感じる人も多いかもしれません。
そのような人が検討したいのが老齢年金の「繰下げ受給」です。年金の受給開始時期を遅らせることで、年間にもらえる年金額を増やせます。
ただし、繰下げ受給はメリットばかりではありません。本記事では、後悔した老後を送らないために繰下げ受給のメリットとデメリットをわかりやすく解説するので参考にしてみてください。
1. 老齢年金の「繰下げ受給」のメリットとは
まずは、老齢年金の繰下げ受給のメリットを確認しましょう。
繰下げ受給のメリットは、年間にもらえる年金額を増やせることです。通常、年金は65歳から受取を開始しますが、繰下げ受給で66歳以降に受給開始時期を遅らせることでもらえる年金額を増やせます。
受給開始年齢別にみた、年金の増額率は以下のとおりです。
1.1 受給開始年齢別 年金受給額の増額率
受給開始年齢:年金受給額の増額率(65歳対比)
- 66歳:+8.4%
- 67歳:+16.8%
- 68歳:+25.2%
- 69歳:+33.6%
- 70歳:+42.0%
- 71歳:+50.4%
- 72歳:+58.8%
- 73歳:+67.2%
- 74歳:+75.6%
- 75歳:+84.0%
最長75歳まで受給開始を遅らせることが可能です。75歳から受取を開始した場合、65歳から受給を開始する場合と比べて年間に受け取れる年金額を84%も増やせます。
65歳から受取を開始した場合に受給金額が年間100万円の人は、75歳に受給開始を遅らせることで年間184万円もの年金をもらえるため、効果はかなり大きいです。