モバイルクリエイト、通期純利益は計画比3.6%増 スマホPTTサービス「iMESH」提供予定

2018年2月15日に行われた、モバイルクリエイト株式会社2017年12月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:モバイルクリエイト株式会社 代表取締役社長 村井雄司 氏

2017年12月期決算説明会

村井雄司氏:おはようございます。

本日はお忙しい中、モバイルクリエイト2017年12月期の決算説明会にお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。

本日は、まず概要説明、それから決算の概況、そして今期の取り組みについて、だいたい30分から40分程度ご説明し、その後に質疑応答を行いたいと思っています。

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会社概要

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社名はモバイルクリエイト株式会社で、「モバイル」と「クリエイト」からなる造語です。

本社は、昨年の5月に引越しをしており、JR大分駅の南側にある建物に移っております。

設立は2002年12月27日で、今年で16年目になりました。

事業内容は、情報通信事業です。

従業員数は、単体で167名です。設立時は12名からスタートしております。連結グループを合わせますと、現在(2017年12月31日時点)457名です。

グループ相関図 (2017年12月末現在)

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現在、いくつかグループ会社が増えておりますので、その状況について、グループ相関図でご説明したいと思います。

グループは情報通信業と装置等関連事業の2つに分けられており、当社・モバイルクリエイトの下に、7社の連結グループ会社がございます。

まず、装置等関連事業ですが、半導体・自動車関連事業を株式会社石井工作研究所が担っています。主に半導体後工程や自動車関連の装置の設計・製作を行っております。

装置等関連事業を支えるもう一つの柱が、ciDrone株式会社です。設立してから3年目となり、やっと売上高1億円をクリアしました。

この他、装置等関連事業では、今後はロボット事業にも進出していきたいと思っています。

情報通信事業でいきますと、観光タクシーやバス事業の手配を行う株式会社トラン。CTI事業といった音声系、みなさんが使っている携帯の通話を録音するというビジネスを行っている、株式会社オプトエスピーがございます。

海外子会社は、米国の「モバイルクリエイトUSA」で、モバイルクリエイトの商品を米国で展開する目的で現地法人を作り、ビジネスを進めております。

後でご説明しますが、だんだんかたちになってきているかなと思っております。

また、沖縄モバイルクリエイト株式会社がございます。こちらも、沖縄の中で(ICカードの)OKICAやその検証システム、その他いろいろな当社のソリューションを沖縄で展開する会社です。

もう1つは、当社が(移動体通信機器を)販売する際の、お客様へのレンタル・リースといった部分を担うことと、当社商品だけではなくて、他社さまとアライアンスを組んで販売を行う株式会社M.R.Lを合わせまして、8社でグループを経営しているという状況でございます。

モバイルクリエイトの事業内容

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当社には5つのコア技術があります。

まずは、モバイルを中心とした通信技術です。これにつきましては、MVNO事業者として携帯通信網を活用したサービスを提供しています。そして、クラウドを中心としたサーバです。

当社では当社が提供するさまざまなサービスをクラウドを経由して提供しており、Webのコンテンツやアプリを中心に運用しています。この通信とサーバがインフラまわりの技術力で、これに加えて、音声や、GPSを使った動態管理、決済の5つのコア技術がございます。

当社ではこの5つの技術を中心に6つのサービスを提供しています。

まず、当社の主力製品の「ボイスパケットトランシ―バー」です。NTTドコモの携帯通信網を活用した業務用IP無線で、従来の無線のように基地局を立てる必要もなく、高品質な通話を可能にした無線機です。ボイスパケットトランシーバーにはGPSが内蔵されており、ボイスパケットトランシーバーをタクシーやバス、トラックなどの移動体に設置することで、後程説明する移動体管理システムも提供しております。

まず、タクシー配車システム「新視令」ですが、ボイスパケットトランシーバーと料金メータ、ナビゲーション機器等を連動しています。CTI連動しているため、記録のある顧客なら電話と同時に顧客情報がポップアップ。利用者の依頼から最適な車両を検索し、自動配車できるシステムとなっています。

次に、動態管理システム「モバロケ」ですが、車両位置や動態情報をPCやモバイルの地図上に表示したり、車両の移動軌跡や、スピード、エンジンのON/OFFをパソコンやスマートフォン、携帯などの端末で閲覧・管理することができます。

バスロケーションシステム「モバステーション」は、バスの位置情報や接近情報をリアルタイムでバス利用者に提供するサービスで、バス利用者はポータブルサイトやスマートフォンなどで確認することができます。モバステーションは今急激に伸びているサービスです。

電子決済システムですが、当社の決済端末「Vクレジット」は、オンラインでカード情報を与信センターと呼ばれるサーバにその場で照会し、利用しようとするカードが正当であることを即時に最新情報で確認し、決済ができます。

交通系IC及びiDにおいては、起動時にネガデータの収集を行い、通信が途切れる場所でも決済を完了することが可能です。電子決済端末は主にタクシー会社に導入しており、タクシーメータと連動して簡単に電子決済が行えることから徐々に伸びてきています。

「デジタルサイネージ」は、配信システムから表示機(ハード)までを自社内でクラウドシステムを構築していますので、さまざまな用途に合わせて利用できますが、今はバス向けのサイネージに注力しています。これからバスのIoT化が進み、サイネージもバスロケーションシステムのオプション製品として需要があると考えております。

当社製品は主にトラック・タクシー・バスなどの移動体向けであり、メイン市場は交通・運輸系です。そのほか、防災関係、BCP対策としての一般企業向け、産業廃棄物・生コン関係、医療・介護・福祉関係での導入が増えてきました。

基本的にはほとんどの市場で使っていただけるIoT機器であるため、お客様のニーズや市場が求めているものをサービスとして順次展開していきます。

ビジネスモデル(フロー&ストックの成長モデル)

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当社のビジネスモデルです。当社のビジネスモデルは、フローとストックを組み合わせた安定的な成長モデルを描いています。フローについては、機器・システムの販売で、販売時に発生する一過性の収入です。

こちらにつきましては、景気やお客様の設備投資のタイミングで、変動していきますが、販売したシステムを継続利用していただくストックを組み合わせることで、新しいビジネスモデルを展開しております。

ストックはお客様のアプリケーションや通信などの月額利用料としていただいており、外的要因に左右されません。そのため、フローに多少の波があっても安定的な収益を得られます。

結果、累積契約台数は順調に伸びており、(2017年12月期)現在で、10万台を突破しました。当社の次の目標は、(累積契約台数の)20万台の達成です。

ストックの売上高は、1年に2億円~3億円のペースで伸びております。2016年12月期については、決算期変更により7ヶ月決算の数値となっておりますが、12ヶ月決算に換算すると同じような伸びを見せています。

このグラフからお分かりの通り、当社のビジネスとしては、非常に安定した成長モデルを描けているということでございます。

設備投資を控える会社も少なくないですが、当社としては「初期投資0円」で導入していただきシェアを拡大していくことも戦略の一つとして、よりストックビジネスにシフトいきたいと考えています。

これによって、一時的なフローの販売が少し下がる傾向になりますが、ストックを伸ばすことによって安定的な成長を、投資家のみなさまにご提供できるのではないかと思っております。

売上高と営業利益の推移(連結業績)

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売上高と営業利益の推移でございます。2012年12月に、マザーズに上場させていただきまして、順次売上高が伸びていっております。

2014年5月期と2015年5月期に売上高が伸びているのは、沖縄のIC乗車券システム「OKICA」を受注し、売上高を計上したことによるものです。

当社では、IoT時代に向けてさまざまな会社をグループ会社に迎えています。

2016年5月期には、石井工作研究所を連結子会社化、当社からの役員派遣や社員の人事交流も行いながら、当時7期連続の営業赤字だった石井工作研究所を黒字回復させました。

これからアメリカやアジアなど、新しいIoTのビジネスを展開していこうと考えながら、投資も徐々に始めております。

投資については、アメリカ進出や配車アプリ等のさまざまな先行投資を行っています。この影響で、営業利益が伸びておりませんが、必要な先行投資だと考えております。

業務用IP無線システム + 動態管理システム(物流他)

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各事業ごとの流れを、ご説明したいと思います。

業務用IP無線システムは、2009年に他社に先駆けて開発したシステムです。動態管理システムと組み合わせることにより、履歴データ等をクラウドに保管でき、物流会社に多く導入いただいています。

IP無線は携帯通信網を活用しており、IP無線にも携帯と同じようにLTE移行が決まっており、今期はLTE対応を進めていきたいと思っています。また、IP無線の機能をスマートフォンでも行えるよう、IP無線のアプリ「iMESH」の開発にも着手しています。

アプリ版IP無線では、動画や写真の送受信やチャットを行えるよう機能を充実させ、新たな市場開拓のツールの一つとなるような商品を目指します。また、GPSで取得した動態履歴データをクラウド上に保管することで、6.4万台のプローブデータを保有しており、熊本地震ではトラックやタクシーのプローブデータをNHKさんの番組で活用いただきました。

業務用IP無線システム + タクシー配車システム

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タクシー配車システム「新視令」は、当社が創業時より培ってきたシステムです。2014年にはタクシーの配車室の代行業務を開始し、2010年には個社ごとの配車アプリの開発をしました。2016年には1つのアプリで複数会社のタクシーを呼ぶことができる全国版タクシー配車アプリ「らくらくタクシー」をリリースしました。

今期は、らくらくタクシーと配車代行業務を、さらに拡大させていきたいと考えています。将来的には、ビッグデータやAIの活用でより進化した自動配車システムを提供していければと思っております。

業務用IP無線システム + バスロケーションシステム

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バスロケーションシステム「モバステーション」は後発ベンダーながら、伸び率はNo.1です。バス会社4社の共同ポータブルサイト「バスなび沖縄」に始まり、広島、兵庫、京都、大阪などの西日本を中心に拡大。そして関東圏にも進出をしました。現在、路線バス市場5万台に対して当社は約10パーセントのシェアを獲得しています。

今後はデジタルサイネージなどのバス周辺機器を充実させ、バス会社のトータルソリューションができるような商材を増やしていきたいと考えております。

電子決済システム

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電子決済システムは、決済端末の開発・販売の他に、当社では決済代行もしており、主にタクシー会社に導入いただいております。タクシー会社では、無線機と電子決済端末をそれぞれ別システムとして導入している場合、それぞれに通信コスト(ランニングコスト)がかかっていました。

しかし、当社では当社のIP無線システムと回線を一本化した「Vクレジット」を開発し、近年導入が伸びています。また、当社が開発した沖縄本島IC乗車券システム「OKICA」については、発行枚数24万枚を突破し、現在拡張計画が進んでいます。当社としては、商業展開も見据えてこの拡張計画に参画し、決済を事業の柱へと発展させたいと考えております。

装置等関連事業との連携

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装置等関連事業との連携については、石井工作研究所との事業になります。石井工作研究所ではスマート工場を推進しており、センシングシステムを利用した保守点検監視システムを開発しました。

温度・振動・電流値・湿度などが測定でき、監視端末でこれらの数値を見ることができます。現在、大手の工場に採用、工場以外にも下水道処理施設等での採用も検討されており、今後、このセンシングシステムは事業の拡大が期待できます。

また、工場や倉庫のIoTソリューションの一環として、ロボット事業も開始する予定です。ドローンの事業についても災害時におけるドローンや、離島に血液検体を運ぶためのドローンなど、さまざまな実証実験が行われています。これら事業については、石井工作のモノづくりの技術とモバイルクリエイトのソフトウェアの技術を組み合わせて、IoT分野進出の事業基盤を築いていきます。

業績ハイライト

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簡単に、決算の概要を説明させていただきます。

売上高の計画値は84億8,100万円ですが、実績は81億800万円となり、計画値に対して4.4パーセント減となりました。これは、タクシー案件が期ずれを起こしたことによるものです。結果、営業利益は計画値の4億2,100万円に対して3億5,900万円となり、計画値に対して14.7パーセント減となりました。

損益計算書(四半期別累計)

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結果としては、ご覧のようなかたちになっております。

2016年12月期に従来の5月決算から12月決算に決算期を変更したことから、前期比較ができませんでしたが、石井工作研究所をグループに迎えてから、2017年12月が初の年間ベースでの連結となり、これがこれからのベンチマークになるのではないかと考えております。

セグメント別売上高の推移

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セグメント別売上高は、資料の通りの結果となりました。情報通信事業のフロービジネスが少し落ちていますが、ストックビジネスは順調に伸びています。

貸借対照表

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貸借対照表は、昨年度とほぼ割合は変わっておりません。自己資本比率は41パーセントとなっております。

キャッシュフロー計算書

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キャッシュフローにつきましては、営業キャッシュフローがしっかりと8億6,100万円でておりますが、同時に投資も行っておりますので、期末の現預金増減額は7,200万円となっております。

2018年12月期 通期計画

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2018年12月期の計画は資料の通りです。今期も引き続き成長のための投資を続けていきたいと思っておりますが、売上高で86億円、営業利益で4億5,000万円と増収増益を計画しております。

配当につきましては、2018年3月の株主総会で承認をしていただけるということが前提になりますが、共同持株会社を設立後、共同持株会社で期末配当金を検討させていただきますので、モバイルクリエイトとしては未定とさせていただいております。共同持株会社FIGで、開示が可能となり次第、速やかに開示を行います。

2018年12月期 通期計画(セグメント別売上高の推移)

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セグメント別の売上高の推移については、資料の通りです。

情報通信事業については、フローとストックを合わせ、45億100万円を計画しております。

装置等関連事業は今期も好調に推移するものと考えており、40億9,900万円を計画しております。

今期の全体の売上としましては86億円、前期比で6.1パーセント増を計画しております。

2018年12月期の取り組み①

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今期、IP無線で培ったノウハウをスマホアプリ化し、「iMESH」をリリースします。1対1、1対複数間の同時音声通話はもちろん、音声録音やテキストメッセージの送受信、写真・動画の送受信も行うことができるようになります。

ボイスパケットトランシーバーと連携することによって、既存顧客にも提供できるよう開発を進めてまいります。また、イヤーカナルマイク「SoundFitα」との連携で、騒音環境下においてもクリアな音声を相手に届けることができることから、工場、建設現場などさまざまな業種・業界でお使いいただけるような製品にしたいと思っております。

2018年12月期の取り組み②

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全国版タクシー配車アプリ「らくらくタクシー」につきましては、2016年12月から投入し、1年目にしては順調であると考えております。今期は引き続き参加タクシー会社を開拓するとともに、さまざまなデバイスとの連携や他の配車アプリ・コンテンツとのAPI連携を進めてまいります。

先日発表しましたが、マンションのインターホンからタクシーを呼ぶことができるようなサービスも開始しました。その他、電子決済の強化や定期タクシー・相乗りタクシーなど、タクシーを有効に利用いただけるサービスの拡充に投資をしていきたいと考えております。

2018年12月期の取り組み③

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2015年10月にアメリカに現地法人を設立し、2016年7月に営業を開始しました。現地での市場調査、ディーラー開拓を経て、アメリカ版ボイスパケットトランシーバーを開発し、2018年2月には初となる受注が決まりました。既に2社目も決まり、これから本格的にアメリカ市場を狙っていきます。

アジア圏では、インドのInfotrack社へ事業投資を行っております。Infotrack社は当社と同じテレマティクス分野で事業を行っている会社で、移動体の動態管理システムを中心に事業を展開しております。昨年、インド自動車メーカーより、TCU(車載通信ユニット)を受注し、開発しました。

スマートフォンなどのデバイスから車両のドアの開閉状況、エンジンのON/OFFなど車両の状態をコントロールできるサービスで、現在、他の自動車メーカーから問い合わせをいただいており、アジアへの展開を拡大していきたいと思います。

経営統合

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共同持株会社のFIG株式会社を設立し、当社と石井工作研究所の株式を統合する予定です。2018年3月に株主総会で株式移転が承認されると6月27日に、当社と石井工作研究所を上場廃止、7月2日にFIG株式会社を設立し、同日にFIG株式会社が上場をする予定です。

共同持株会社を設立することで、お互いの経営リソースを有効に使うことができ、よりビジネスが加速するものと考えております。

長い間、ご清聴ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

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