年代によって何を不安に感じるかは変わるもの。
特に定年を迎え、年金生活がはじまる方も多い60歳代は人生の中でも大きな転換期といえ、さまざまな不安を感じるものでしょう。
ただし老後にさまざまな不安を感じる中でも、少しでも多くお金があれば安心というところもありますよね。
今回は株式会社フォーイットが20歳~69歳の全国の男女500人におこなった調査とともに、60歳代・二人以上世帯の貯蓄額と、現代シニアの厚生年金と国民年金の平均月額、また2024年度の年金額例をみていきます。
1. 60歳代「健康・医療費の不安」「生活費の不安」が二大不安に
年代によって変わる将来の不安ですが、60歳代の方はどのような不安を抱えているのでしょうか。
株式会社フォーイットが、全国の20代~60代までの男女500人を対象に行った将来の不安に関するアンケートより、60歳代の抱える不安を確認します。
1.1 60歳代の「将来の不安」
- 健康・医療費の不安:61.0%
- 生活費の不安:60.0%
- 年金や社会保障の不透明さ:44.0%
- 家族や親の介護の不安:29.0%
- 自然災害や緊急事態への不安:27.0%
- 住宅問題への不安:13.0%
- 将来への不安はない:12.0%など
出所:まーくんのアフィリエイト学校「80%以上が将来に不安を感じていると回答!その内最も多かったのは「生活費の不安」
60歳代の将来の不安で6割超の二大不安は「健康・医療費の不安」と「生活費の不安」でした。
自身の老いや体力の衰えを感じはじめると健康への不安は増し、また病気をした時の医療費も気になるものでしょう。
また、終わりが見えない物価高のなかでは、「生活費への不安」も高まるもの。
生活費の負担が増えれば貯蓄を切り崩さねばならず、老後資金も目減りするもの。3位に「年金や社会保障の不透明さ」が入っていますが、特にリタイアした世帯ではお金に関する不安が大きいものでしょう。
2. 【60歳代の貯蓄額】平均と中央値はいくらか
健康や生活費、年金などへの不安を和らげてくれるのが貯蓄額です。
では、60歳代・二人以上世帯の貯蓄額はどれくらいでしょうか。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」より、60歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
2.1 【60歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:1819万円
- 中央値:700万円
60歳代の平均貯蓄額は2000万円には届きませんでしたが1819万円でした。
しかし、より実態に近い中央値は700万円となっており、1000万円に届きません。
物価や年金が社会情勢に影響されやすいため、不安を抱える方も少なくないと考えられます。