厚生労働省の「令和4年版 厚生労働白書」では、50歳時の未婚割合は年々増加傾向にあることを明らかにしています。

50歳時の未婚割合は2020年時点で男性28.3%、女性17.8%。2000年からの20年間で男性は約2倍、女性は約3倍にまで増加しています。

今回は、そんな50歳代・ひとり世帯の貯蓄額と手取り収入からどれくらい貯蓄へ回しているか、を金融広報中央委員会の資料をもとに確認していきましょう。

1. 【50歳代・ひとり世帯】貯蓄3000万円以上は何パーセント?

老後が目前に迫っている50歳代。積極的に貯蓄を進めている人もいるようです。

では、50歳代・ひとり世帯で「貯蓄3000万円以上」を達成している人はどれくらいいるのでしょうか。

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)」より、50歳代・ひとり世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。

なお、以下の貯蓄額には現金・預金のほか株式や投資信託、債券などの金融商品残高も含まれます。

1.1 【50歳代・ひとり世帯】の貯蓄3000万以上の割合

9.6%

1.2 【50歳代・ひとり世帯】の貯蓄3000万円未満の割合

87.2%

1.3 【50歳代・ひとり世帯の貯蓄額】平均と中央値

  • 平均:1048万円
  • 中央値:53万円

貯蓄3000万円以上は約1割、貯蓄3000万円未満でみると約9割となりました。

1.4 【50歳代・ひとり世帯の貯蓄額】一覧表(金融資産を保有していない世帯を含む)

  •     金融資産非保有:39.6%
  •     100万円未満:11.5%
  •     100~200万円未満:5.5%
  •     200~300万円未満:4.4%
  •     300~400万円未満:3.0%
  •     400~500万円未満:1.9%
  •     500~700万円未満:3.0%
  •     700~1000万円未満:5.5%
  •     1000~1500万円未満:4.6%
  •     1500~2000万円未満:4.1%
  •     2000~3000万円未満:4.1%
  •     3000万円以上:9.6%

貯蓄額の階層別に50歳代ひとり世帯の貯蓄事情を見てみると、貯蓄ゼロの世帯が39.6%と最も多いことが分かりました。