3. 老後に向けて先手を打つ

今回は70歳代・ひとり世帯の「貯蓄1000万円~1500万円」と平均・中央値を確認してきました。

年金が頼りになると考えるかもしれませんが、厚生年金の平均は約14万円にとどまります。これでは不安を感じる方も多いでしょう。

将来の年金収入だけで心もとない場合は、自ら動くことが不可欠です。NISAやiDeCoなど国の「税制優遇制度」に注目が集まっています。もちろん、投資には注意が必要ですが、貯金だけでは得られないリターンを期待できます。

また、2024年は新NISAスタートの年。

出所:金融庁「新しいNISA」をもとにLIMO編集部作成

貯蓄の一部に、新NISA制度を利用して積立投資をはじめるのも選択肢の一つとなるでしょう。

長寿社会の進展に伴い、ますます資金が必要になることを考えると、自らに適した方法で着実に貯蓄を続けることが老後生活を安心して過ごす鍵です。

どの方法が最適かを検討し、しっかりと時間をかけて考えることが、将来に向けたスタート地点です。自分のライフスタイルに合った戦略を見つけ、老後に備えましょう。

3.1  【ご参考】70歳代・ひとり世帯の貯蓄額一覧表(金融資産を保有していない世帯を含む)

  • 金融資産非保有:28.3%
  • 100万円未満:5.2%
  • 100~200万円未満:4.0%
  • 200~300万円未満:4.2%
  • 300~400万円未満:4.6%
  • 400~500万円未満:3.0%
  • 500~700万円未満:8.8%
  • 700~1000万円未満:4.8%
  • 1000~1500万円未満:5.6%
  • 1500~2000万円未満:5.8%
  • 2000~3000万円未満:8.2%
  • 3000万円以上:16.1%

参考資料

齊藤 慧