2018年1月31日、シャープ(6753)が発表した2018年3月期9か月累計(4-12月)決算は、売上高が対前年同期比+23%増、営業利益が+3.7倍となり、親会社株主に帰属する四半期純利益(純利益)は553億円と前年同期▲411億円の赤字から黒字転換した。
9か月累計のセグメント別営業利益は「スマートビジネスソリューション」が減益となったが、それ以外の3セグメントは全て増益となり、とりわけ液晶事業が含まれる「アドバンスディスプレイシステム」は前年同期の赤字から黒字転換し、約330億円の大幅な増益となった。
また、直近四半期(10-12月)については、売上高が同+25%増、営業利益が同+58%増、純利益が同4.9倍となり、営業利益は6四半期連続で黒字を確保している。
財務体質にも改善が見られ、2017年12月末の自己資本比率は18.7%と2017年3月末から2.1%ポイント改善。また、棚卸資産も9月末比では増加したものの、月商比で棚卸残高は1.06か月と前年同期の1.27か月に低下しており、引き続き適正な在庫水準が維持されている。
今後は、これまでの業績改善のモメンタムを持続可能なのか、また、8Kテレビや車載ディスプレイなどの新規事業を早期に立ち上げることができるのか、東芝のパソコン事業を取り込むことが可能なのを注目していきたい。
LIMO編集部