2.1 毎月いくら投資に回せるのか
多くの資金を積み立てるに越したことはありませんが、投資に回せる資金は家庭によって異なります。
積立投資は長期間続けることが何よりも重要なので、毎月の積立金額は無理のない範囲で設定することが大切です。
「年収400万円」であれば、毎月の手取り額は25~26万円(個人差あり、ボーナスを加味せず)と想定されますが、いくら投資できるかは支出状況によって異なります。
一例として、総務省統計局の「家計調査 家計収支編」から、年収階級別の平均的な消費支出を見てみましょう。
【単身世帯】
- 年収300~400万円:16万5243円
- 年収400~500万円:18万8701円
【二人以上世帯】
- 年収350~400万円:23万6584円
- 年収400~450万円:25万5079円
単身世帯なら16~18万円、二人以上世帯なら23~25万円あたりが平均値となっています。
仮に、毎月の支出が約18万円、手取り額が約26万円であれば、約8万円が残る計算です。しかし、これをすべて投資に回せるのかといえば、そうではありません。
貯蓄が不十分な場合、突発的な支出が発生すると生活が苦しくなる可能性があります。また、余剰資金の一部はリスクのない預貯金に回すことも大切です。
ある程度の余裕を持ちながら積み立てるなら、月1~3万円程度に留めておくのが無難といえるでしょう。
2.2 どのくらいのリスクを許容できるのか
新NISAの「つみたて投資枠」では投資信託を積み立てることができますが、商品によってリスクとリターンが異なります。
一般的に、「株式」の組入比率が高い商品ほどリスクが高くなり、「債券」の組入比率が高いほどリスクは低くなります。
リスクが高い商品ほど期待できるリターンも大きくなりますが、なるべくリスクをかけたくないという方は注意が必要です。
とはいえ、投資信託は複数の資産や銘柄に分散投資するものであり、長期投資なら買付タイミングも分散できます。
相対的にリスクが低い投資方法ではありますが、長期間解約せずに積み立てることが大前提となるので、長く保有したいと思える商品を選ぶことが大切です。