2017年12月26日、東芝(6502)は、連結子会社の東芝通信インフラシステムズ(以下、同社)において、従業員による原価の不正計上があったと発表した。

同社の発表文によると、同社の電気設備工事を担当するグループは、2013 年 9 月以降、損益的に厳しい工事案件についてその外注費用を比較的損益に余裕のある別の工事案件の費用に付替えるという原価の不正計上を行っていたという。

また、外注費用の付替金額は 2013 年度 19 百万円、2014 年度 7 百万円、2015 年度 11 百万円、2016 年度8 百万円、2017 年度 50 百万円であり、累計で 95 百万円。これによる会計への影響は 2017年度上期末までの累計で 48 百万円の原価過小であり、東芝グループの 2017 年度第3四半期連結決算で当該金額を費用処理する予定である。

ちなみに、今回の事案の発生により同社の当社代表取締役社長である田中穣氏は 2017 年 12 月 31 日に退任する予定。

東芝では、今後、同様の事態が二度と発生しないよう、内部統制の一層の強化に取り組んでいくとしている。

金額面から判断し、東芝の業績への影響は軽微であるものの、新生東芝のコア事業であるインフラ事業の子会社において不正会計処理が最近まで行われていたことが明らかになったため、イメージ悪化は避けられないと考えられる。

LIMO編集部