分散投資は投資先の地域や資産などを分散する一群のテクニックです。
投資未経験者のなかには「分散投資は意味がない」とお考えの方もいるでしょう。
そこで本記事では分散投資の基本やメリットを解説します。
1. 投資とは
投資とは利益を見込んで資金を投じることです。
例をいくつかあげてみます。
- 事業や企業の成長を見込んで株式を購入
- 日本の株式市場の成長を見込んで日経平均株価に値動きを連動させる投資信託を購入(インデックス・ファンド)
※投資信託とは投資のプロ(ファンドマネージャー)に資金の運用をおまかせできる金融商品のことです。
投資は預貯金と比べて大きなリターンが期待できます。
一方で元本割れによる損失の可能性がある点には注意が必要です。
2. 分散投資とは
投資の世界の原則としてハイリターンな金融商品はハイリスクです。
逆もまた然りでローリスク・ハイリターンな金融商品はありえません。
そもそも投資の世界でリスクは価格のブレ幅を意味するのです。
株のように値動きが激しい金融商品はハイリスク・ハイリターンになりますし、逆に債券のようにローリスク・ローリターンな商品もあります。
分散投資は投資のリスク(価格のブレ幅)を低減・コントロールする手法です。
リスクを減らす方法の一つに分散投資があります。分散投資には、「資産・銘柄」の分散や「地域の分散」などのほか、投資する時間(時期)をずらす「時間(時期)分散」という考え方があります。
出所:金融庁「投資の基本」
分散投資のなかでもとくに重要なものは次の3つです。
- 資産の分散
- 地域の分散
- 銘柄の分散
それぞれ詳しく解説します。
2.1 資産の分散とは
投資するアセットを分散することです。
アセットには株式や債券・不動産などがあります。
たとえば、株式と債券は一般的に同じ状況に対して逆の値動きを示します。
つまり、お互いがお互いの値動きの影響を弱める効果を有しているのです。
株と債券を両方保有すれば、一方の爆発的な値上がりによるリターンは弱まるものの、逆に値下がりのダメージを抑制することにもつながります。
長期的な観点から資産を形成するうえで「資産分散」は重要な役割を果たします。
2.2 地域分散とは
投資先の地域を分散することです。
たとえば、米国株のみに集中投資する場合に比べ、世界の主要国株式に投資を行うケースの方がよりリスクを低減できるとされています。
2.3 銘柄分散とは
株式投資では多数の銘柄を保有することでリスクを低減できるとされています。
よく分散された六十の銘柄を組み入れると、非システマティック・リスクはほとんど取り除かれ、それ以後このポートフォリオは(ベータが一)だからほとんど市場と同じように動くようになる。
出所:バートン・マルキール「ウォール街のランダム・ウォーカー」
非システマティックリスク(分散可能リスク)とは市場リスクとはことなる個別企業に起因するリスクのことです。
たとえば、不祥事の発覚や大規模な新規受注の獲得などがリスク要因となります。
3. 専門知識なしで分散投資ができる投資信託とは
ここまで分散投資に関する基礎知識やメリットを紹介してきました。
一方で分散投資を適切に実行するには投資に関する知識が必要となります。
専門知識のない方が分散投資を行う場合はどうすればよいのでしょうか?
そのような方には「投資信託」がおすすめです。
投資信託は投資のプロに資金の運用をおまかせできる金融商品です。
一般社団法人投資信託協会では以下のように定義されています。
「投資信託(ファンド)」とは、一言でいえば「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品」です。
出所:投資信託協会「そもそも投資信託とは?」
投資家は運用方針や主要な投資対象がことなる約6000本の商品から好きなファンドを購入できます。(出所:投資信託協会「投資信託の全体像(純資産総額・ファンド本数)直近データのバックナンバー」)。
一方で投資信託には以下の手数料がかかります。
- 購入時手数料:投資信託の購入時にかかる手数料
- 信託報酬:投資信託の保有中にかかる手数料。保有額に対して年率の形で毎日発生する
- 信託財産留保額:投資信託の解約時にかかる手数料
ただし、最近では購入時手数料と信託財産留保額を無料としている投資信託も数多く見られます。
投資信託は100円から始められることから、投資未経験者の方でも始めやすいでしょう。
4. 投資信託を運用するなら楽天証券がおすすめ
投資信託の購入には証券口座が必要です。
あまたの金融機関が証券口座を提供していますが、なかでも投資信託の取引におすすめなのが「楽天証券」です。
楽天証券は手数料・商品ラインナップ・独自サービスのいずれにも優れたオールラウンダーなネット証券であり、総合口座数は900万を突破しています(2023年4月時点)。
国内株式の取引手数料は現物・信用とも無料、外国株も米国・中国・ASEANと幅広くカバーしています。
※ASEAN=シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア
また、投資信託は2563本をラインナップ、つみたてNISA対象商品の取扱数も199本と業界最高水準です。
※楽天証券に関するデータは2023年10月19日時点の確認情報に基づきます。
参考資料
- 投資信託協会「そもそも投資信託とは?」
- 投資信託協会「投資信託の全体像(純資産総額・ファンド本数)直近データのバックナンバー」
- バートン・マルキール「ウォール街のランダム・ウォーカー<原著第12版> 株式投資の不滅の真理」
- 楽天証券 公式サイト
- 金融庁「投資の基本」
MeChoice編集部
・分散投資にはリスクを低減する効果がある
・分散投資には「資産分散」「銘柄分散」「地域分散」などさまざまな方法がある
・専門知識がなくても投資信託なら簡単に分散投資ができる