2. 住民税や健康保険料、介護保険料が特別徴収される条件
住民税や健康保険料、介護保険料が年金から特別徴収されるのは、次の条件に該当する人です。
- 65歳以上で年金を受け取っている
- 年間の受給額が18万円以上
ただし、国民健康保険料と介護保険料の合計額が「支払われる年金額の2分の1」を超える場合、国民健康保険料は特別徴収されません。
また、会社員で勤務先の健康保険に加入している人は国民健康保険に加入する必要はないため、保険料の特別徴収はありません。
3. 年金からの天引きは止められる?
年金から天引きされる税金などは、制度によって任意に止められるものと止められないものがあります。
3.1 国民健康保険料は天引きを止められる
国民健康保険料は、希望すれば年金からの天引きを止めることができます。
居住する市区町村の国民健康保険担当窓口で手続きし、口座振替などで保険料を支払います。
手続き方法や支払方法の変更時期などは市区町村によって異なるため、居住地の自治体ホームページなどで確認しましょう。
3.2 所得税や住民税、介護保険料は天引きを止められない
所得税は所得税法で支払われる年金から源泉徴収することが定められているため、任意で天引きを止めることはできません。
また、地方税や介護保険料も、各制度に関する法律で一定要件に該当する場合は特別徴収すると定められているため、所得税と同様に天引きを止められません。
4. 年金天引きのまとめ
65歳から受け取る年金からは、原則住民税や国民健康保険料(75歳以上の人は後期高齢者医療保険料)、介護保険料が特別徴収されます。
また、年金所得がある人は、年齢に関係なく所得税が源泉徴収されます。
天引きされる税金や社会保険料などを考慮して、老後の生活設計を考えましょう。