2024年から新しくなるNISA制度について、相談を受けることが増えてきています。
みなさんに始めようと思った理由などを聞いていくと、ほとんどの方が「老後のお金が心配だから」と言われます。
老後のお金が心配と考える理由の一つに、年金の問題があります。
「年金では足りない」、「年金の受け取れる額が少なくなるかも」など不安も多いでしょう。
年金額は毎年改定され、2023年度は増額となっています。
ただ年金は「手取り」で考えるのが大切で、10月から振込額が変わる方もいます。
今回は皆さんが心配されている年金問題について見ていきましょう。
1. 【厚生年金と国民年金】公的年金のしくみを整理
日本の公的年金制度は「国民年金」と「厚生年金」の2階建てになっています。それぞれ確認しましょう。
1.1 国民年金(基礎年金)
1階部分にあたるのが国民年金(基礎年金)です。原則、日本に住む20歳以上60歳未満の全員に国民年金への加入義務があります。
国民年金保険料は全員一律で、年金保険料を納付した期間によって老後の受給額が決定します。
また、働き方や立場によって3つに分類されます。
- 第1号被保険者:自営業、20歳以上の学生など
- 第2号被保険者:会社員、公務員など
- 第3号被保険者:第2号被保険者に扶養される配偶者
1.2 厚生年金
厚生年金は、会社員や公務員などが「国民年金(基礎年金)」に上乗せして加入する2階部分の年金です。
厚生年金は加入していた期間と、その収入が老後の年金額に影響します。
国民年金・厚生年金のまとめ
次に2023年度の一般的な夫婦世帯の受給額について確認をしていきましょう。