吃音者を見て笑わないことが大切
吃音を抱えていると、人とのコミュニケーションで苦労する場面ばかり。
一度バカにされると、「皆、自分の話し方を変だと笑っているのではないか」と心配になり、人との関わりを避けるようになってしまいます。
身近に吃音者がいる場合は、笑わずに話すことが大切。たったそれだけでも、受けるストレスが大きく違うのです。
「吃音」が原因で新卒で入社した会社を退社
5歳から吃音に悩まされた筆者。なんとか受かった会社でも理解されず、電話応対や名刺交換の際に同僚から笑われることもありました。
営業として新卒入社した会社は半年で退社、2社目も長続きはせずに1年半で退社。どちらも吃音が原因です。そんなどん底の状態だった25歳から、なぜか吃音の症状が緩和しました。理由は「吃音を気にしなくなった」という点が大きいです。
「話せなくてもいいから、積極的に話そう。笑われても気にしない」と気持ちを切り替えると、少しずつ話せるように…。これまで吃音を気にするがあまり、自らが症状を悪化させていたのかもしれません。
筆者は運良く症状が緩和されましたが、吃音の治療法は確立されていません。吃音から、抑うつや社会不安障害になるケースもあります。
吃音者を取り巻く環境は徐々に改善されていますが、まだまだ完全に理解されているとは言えません。吃音に悩む人々が安心できるよう、これまで以上に社会の理解が必要になってくるのではないでしょうか。
参考資料
小野田 裕太