注文住宅の失敗例その2. 2階と3階の居住スペースに後悔

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面積が狭い土地を狭小地と呼びます。

狭小地は、都心部や都市部など、好立地のエリアに多いのが特徴です。

今回のご夫婦も、大阪の都市部にある狭小地に家を建てました。

間取りの内訳は以下のとおりです。

  • 1階:駐車場スペース
  • 2階:リビング、居室
  • 3階:キッチンやお風呂

一見、何も問題はなさそうに見えますが、ご夫婦はこの設計に後悔しています。

ご夫婦は「1階が駐車場で、2階から居室になっているので、階段をわざわざ登らないといけないのが面倒です。面倒なだけならまだ良いですが、年を取ってからが心配です」と話します。

狭住宅の2階以上を居住スペースにすることで「1階に駐車場を確保できる」「大雨で浸水しても安心できる」などのメリットもありますが、年を取ってから「階段の上り下りが負担になる」などのデメリットも大きいです。

対策としては、

  • 近隣の月極駐車場を借りて1階を居室にする
  • エレベーターや階段昇降機をつける

なども考慮してみましょう。

どうしても設計上の問題で、2階以上を居室にせざるを得ない場合は、売却や住み替えも視野に入れることが必要です。

注文住宅の失敗例その3. ドアの「開く向き」に後悔

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お風呂やトイレ、居室用のドアなどの「開き方」や「開く方向」に後悔している方も多いのではないでしょうか。

ご夫婦もそのうちの一人で「脱衣場に入るドアが通路側に開くため、誰かいると気付かず人にドアをぶつけてしまいます」と後悔しています。

基本的な室内ドアの種類は以下の通りです。

  • 開き戸...手前や奥に扉が開くタイプ
  • 引き戸…横に開いたり閉まったりするタイプ

このご夫婦の場合、脱衣所側に開くタイプか引き戸に変更すると、人にぶつかる問題は解決できます。

一般的に、ハウスメーカーで家を建てる場合、担当の営業マンや設計担当者が間取りを提案するケースが多いです。

しかし、実際に住むのはハウスメーカーではありません。

少なくともドアの開き方や種類、開く方向などは、実生活を想像しながら決めるようにしましょう。

とはいえ、ドアの設計には専門的な知識も必要です。

ハウスメーカーに相談しながら、快適な住まい作りを目指しましょう。

まとめ~家づくりで後悔しないためのポイント3つ~

今回のご夫婦のように、家づくりに後悔する方が多くいます。

満足度100%の家ならいうことはありませんが、なかなか難しいのが現実です。

そこで、少しでも家づくりで後悔しないためには、次の3つのポイントを覚えておきましょう。

  • 生活シミュレーションを徹底して行う
  • 生活動線や家事動線を分析する
  • 老後のことを考えた間取りにする

これから家を建てる方は「今の生活で不便な点」や「改善できたら便利な点」などの分析や、生活を快適にするためのシミュレーションが大切です。

普段の生活の中で気づいた点などは、メモに残しておくようにしましょう。

きっと快適な住まいづくりに活かすことができます。

参考資料

岩井 佑樹