4. 年金請求書の注意点

年金請求書に関する注意点も見ておきましょう。

4.1 年金請求書の注意点【その1】

年金請求書が届くのは、誕生日の3ヵ月前です。

しかし、年金請求書の提出は「年金の受給権が発生の前日以降」です。

早めに書類を準備しても、提出までに空白の期間が生まれるため、忘れないようご注意ください。

4.2 年金請求書の注意点【その2】

65歳になる前から特別支給の老齢厚生年金を受給している方は、65歳になるときに改めて年金請求書を提出する点にも注意しましょう。

「すでに年金を受け取っているから手続きは必要ない」と思いこんでいると、年金の支払いがストップしてしまう可能性もあります。自宅に届く書類には、必ず目を通す習慣をつけておくことは自身の生活を守る大きな武器になりえます。

4.3 年金請求書の注意点【その3】

次は年金請求書の提出期限について。いつまでに提出を終える必要があるのでしょうか。

「特別支給の老齢厚生年金」受給中の場合

  • 年金請求書が届く時期…65歳になる誕生月の初旬(1日生まれの場合は前月の初旬)
  • 年金請求書の提出期限…誕生月の末日(1日生まれの場合は前月末日)まで

【老齢年金の請求が初回の場合】

  • 年金請求書が届く時期…受給開始年齢に到達する3ヵ月前
  • 年金請求書の提出期限…誕生月の末日(1日生まれの場合は前月末日)まで

5. 年金開始は65歳とは限らない

ここまで、年金請求書による年金請求について解説してきましたが、年金の支給開始年齢はあくまで原則65歳ではありますがあくまで原則です。

繰上げ受給を選択すれば最大60歳まで前倒しでき、繰下げ受給を選択すれば最大75歳まで遅らせることも可能す。

繰上げ受給を選ぶ場合、早くに年金を受給できるメリットがあります。一方、1カ月早めるごとに受給額が0.4%減額される点には注意が必要です。

反対に繰下げ受給では、1カ月遅らせるごとに受給額が0.7%増額されます。受給額を増やせるのはいいのですが、加給年金が受け取れないことや、税金や社会保険料の負担が増えるというでもりっとがあることも忘れてはいけません。

6. 年金請求書のポイントまとめ

本記事では年金請求書について解説しました。

税金は何もしなくても差し引かれてしまいますが…もらうときは申請が必要というのが年金です。

今、現役世代の方にとっては遠い未来のことなので忘れてしまうかもしれませんが、今日は年金をもらう時にはやらなければいけないことがあるということだけでも覚えていただければ幸いです。

参考資料

足立 祐一