NHKの連続テレビ小説「らんまん」第21週のサブタイトルは「ノジギク」。日本固有種のキクで、兵庫県以西の本州や四国・九州だけで自生し、日本でも限られた地域でしか見られません。
ドラマでは寿恵子が働く料亭で催された「菊比べ」の場で、万太郎が採集してきたノジギクを紹介。財閥の岩崎氏がノジギクに心惹かれ、植物学者としての万太郎を知るきっかけとなりました。
今回はノジギクの魅力や育て方を紹介します。
【NHK朝ドラ】『らんまん』第14週に登場する「ノジギク」ってどんな植物?
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- キク科キク属
- 多年草
- 分布地:本州(兵庫県以西の瀬戸内側)・四国・九州
- 草丈:60~100センチ
- 開花時期:10~12月
- 参考価格:400~600円前後(3号ポット苗)
ノジギクは漢字で「野路菊」と表記されます。文字どおり潮風の当たる海岸の斜面など過酷な環境でもたくましく育つ野生のキク。日本の固有種で兵庫県以西の海岸地域に広く分布しています。
1884年に牧野博士が四国で咲いているノジギクを見つけ、新種として発表。その後、兵庫県姫路市を訪れた博士がノジギクの群生を発見し、日本一の大群生地として学会で報告しました。
このことから、兵庫県ではノジギクを県花に指定。現在では個体数が減り続けているため、絶滅危惧種に指定して保護している地域もあります。
【NHK朝ドラ・らんまん】「ノジギク」の魅力は?
野趣あふれる可憐な花
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10~12月にかけて咲く花は3~5センチほどの大きさ。黄色い中心部の周囲に白い花弁が一重に開きます。楚々とした雰囲気で野性味のある花姿が魅力的です。
茎は上部で複数に枝分かれして、先端に花を咲かせます。白と黄色のコントラストが鮮やかで、咲き開くにつれて白からピンクへと花色が変化します。
うぶ毛が白く輝く葉や枝
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花の可憐さとは相反して、茎は太く葉は厚めでワイルドな印象。茎は斜めに倒れるようにして伸び、うぶ毛のような白い毛でおおわれています。
濃い緑色の葉の表面はまばらに短い毛が生え、裏面はさらに毛が密集しているのでシルバーグリーンに。白い毛が葉を縁取り、葉の形がクッキリと鮮やかに映えます。
荒地でも育つ強健な性質
ノジギクは一般的な園芸種のキクと異なり、日本の野生種として古代より生き続けてきました。砂利や岩場のような肥沃とは言えない場所に自生し、海からの潮風にさらされてもたくましく育ちます。
場所を選ばず育ち乾燥にも耐えるので、ロックガーデンでも栽培可能。ほとんど手をかけなくても地中で旺盛に地下茎を伸ばして増え、つぎつぎと新芽を出して大株に生長します。
【NHK朝ドラ・らんまん】ノジギクの育て方
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栽培環境
ノジギクは日当たりのよい場所を好みます。光が足りないと花数が少なくなり、茎が徒長することも。
もともと茎が斜めに伸びる性質があるので、スペースのある場所がオススメです。
夜の時間が長くなることで花芽ができる短日植物なので、人工照明がなく夜は真っ暗になるような場所に植えましょう。多湿を嫌うため水はけや風通しがよいことも必要です。
水やり
乾燥に強いのでこまめに水やりしなくても大丈夫。地植えしている場合は雨による降水だけでも元気に育ちます。
鉢植えにすると水切れを起こしやすいため、土が乾いているのを確認してからタップリと与えましょう。
肥料
野草なので肥料がなくても育ちますが、大きな花を咲かせ花数も増やしたいときは、春から秋に緩効性肥料を少量与えます。
肥料を与え過ぎると株が巨大化してしまい、特徴の野性味が薄れてしまうので気をつけましょう。
摘芯
花数にボリュームを出したいときは摘芯するのがオススメ。活発に生長している茎の先端を摘み取って、脇芽の発芽を促します。
脇芽から伸びた新しい茎が花芽を付けて、株一面に咲く花が期待できるでしょう。
剪定
ノジギクは長いものでは1メートル近くも茎が伸びます。そのまま伸ばしているとスペースを占領してしまうだけでなく、株元の葉が茶色く枯れて見映えが劣ります。
コンパクトな姿に整えたいときは、夏に地面から10センチ程度の高さで思い切って剪定するのが効果的。可憐な花がたくさん咲いて、風情ある姿を楽しめます。
病害虫
病害虫の心配はほとんどありません。新芽にアブラムシが付くことがあり、夏以降にカイガラムシが発生することもあります。
害虫を見つけたら、早めに駆除したり薬剤を散布したりするとよいでしょう。
ノジギクは素朴で可憐な日本の野菊
日本人にとってキクは秋を彩る象徴的な花。その中でもノジギクは園芸種のような華やかさや豪華さこそありませんが、素朴な美しさが日本の風景にしっとりと馴染みます。
花の可憐さと荒地でも育つ屈強さをあわせ持つノジギクを、庭の片隅に植えて育ててみませんか。