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(初公開日:2021年8月14日)

会社勤めの40代~50代と言えば、生涯において収入がピークとなる人が多い時期でもあり、世帯状況によっては子供の学費などで、支出も増える時期となるかもしれません。

もしかすると、いちばんお金の出入りが激しい世代と言えるかもしれませんね。

そうなると、やはり気になるのは懐事情。同世代がどのくらいの貯蓄ができているのかは、気になるところではないでしょうか。

私は以前、生命保険会社に勤務し、数多くのお客さまからお金の相談を受けてきました。その経験もふまえ、今回は40代~50代の貯蓄事情についてみていきたいと思います。

1. 40代~50代はみんないくら持っているのか

では早速、40代~50代の貯蓄平均額を見ていきましょう。

40歳代・50歳代の貯蓄額について、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯](令和2年)を参考に見ていきます。

1.1 二人以上・金融資産を持たない世帯を含む「金融資産保有額」分布

【40歳代】

  • 金融資産非保有:13.5%
  • 100万円未満:8.7%
  • 100~200万円未満:6.5%
  • 200~300万円未満:7.3%
  • 300~400万円未満:5.1%
  • 400~500万円未満:5.4%
  • 500~700万円未満:8.7%
  • 700~1000万円未満:9.0%
  • 1000~1500万円未満:12.7%
  • 1500~2000万円未満:7.3%
  • 2000~3000万円未満:5.1%
  • 3000万円以上:7.6%
  • 無回答:3.1%

平均:1012万円
中央値:520万円

【50歳代】

  • 金融資産非保有:13.3%
  • 100万円未満:6.4%
  • 100~200万円未満:5.3%
  • 200~300万円未満:5.3%
  • 300~400万円未満:2.8%
  • 400~500万円未満:3.4%
  • 500~700万円未満:8.3%
  • 700~1000万円未満:9.2%
  • 1000~1500万円未満:11.7%
  • 1500~2000万円未満:5.7%
  • 2000~3000万円未満:10.8%
  • 3000万円以上:13.8%
  • 無回答:3.9%

平均:1684万円
中央値:800万円

40歳代も50歳代も1000~1500万円未満のところに、ひとつの山があるようです。

平均と中央値に関しては、ともに50歳代の方のほうが多く、金額としては平均値が672万円、中央値が280万円高くなっています。

平均値は一部の極端に大きい値に影響されて、数値が大きくなりやすい傾向があります。一方で、中央値は貯蓄額を少ない順、あるいは大きい順に並べたとき全体の真ん中にくる値で、平均よりも実態を反映しやすいと言われています。

一般的には年齢が上がる方が貯蓄額の中央値が増加する傾向があり、40歳代では520万円、50歳代では800万円が貯蓄額の実態に近いといえそうです。