3. 国民年金の受給額はいくらか

厚生年金は、会社員や公務員などの勤務経験がある人しか受給できません。会社員や公務員として働いた経験のない自営業者や専業主婦が受け取れる年金は、国民年金のみです。

では、国民年金はいくらもらえるのでしょうか。厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金受給額の分布は以下のとおりです。

3.1 国民年金受給額の分布

  • 月額1万円未満        :7万27人(0.2%)
  • 月額1万円以上2万円未満  :28万4152人(0.9%)
  • 月額2万円以上3万円未満  :90万3006人(2.7%)
  • 月額3万円以上4万円未満  :274万9550人(8.2%)
  • 月額4万円以上5万円未満  :463万6048人(13.9%)
  • 月額5万円以上6万円未満  :791万730人(23.7%)
  • 月額6万円以上7万円未満  :1500万3006人(44.9%)
  • 月額7万円以上        :187万2466人(5.6%)

平均年金月額         :5万6368円

月6万円以上7万円未満をもらう人の割合が44.9%ともっとも高く、厚生年金受給者との受給水準の差はかなり大きいです。会社員や公務員経験のない自営業者などが国民年金だけで老後生活を送るのは、一般的に難しいでしょう。

4. ねんきんネットで年金受給額をシミュレーションしよう

会社員や公務員として働いていたのか、自営業者として働いていたのかで受給水準は大きく異なります。また、同じ会社員でも現役時代の平均年収によって受給額はさまざまです。

そのため、まずは自分が将来いくらの年金をもらえるのかをシミュレーションしましょう。「ねんきんネット」を利用すれば、簡単に受給額を把握できます。

まずは年金受給額を知って、必要な老後対策を検討してみてください。

参考資料

苛原 寛