みなさんが株式を買うときに「気になるポイント」はどこでしょうか。
「その会社の商品を愛用しているから」「経営哲学に好感が持てるから」など、株式を買う理由は人それぞれとは思いますが、多くの人が気になるのは、やはり「リターン」ではないでしょうか。
株主優待や配当はリターンを実感しやすいかもしれませんね。しかし、世の中の動きや企業の業績を受けて株価は動き、リターンに影響を与える大切な要素となります。
株式投資を行うならば「株価の値上がり・値下がり」は丁寧にチェックをしておきたいものです。
今回はオリックスについて、配当金や株主優待、株価もあわせた「1年前に100株を買った人の本当のリターン」を計算します。
※株式分割の影響は、株価や配当金、株式数など全て遡及修正して株価を調整しています。
※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
オリックス(8591)の配当金のリターンはいくらか
オリックスの株式を1年前に買い、保有し続けた場合に受け取れる配当は、「2023年3月期の中間配当」と「2023年3月期期末配当」の計2回。
なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。
今回の検証では、以下のような想定となります。
- 株式の取得日:2022年7月25日
- 株式の取得価格:2301円(取得日の終値)
- 2023年3月期・中間配当:42.8円
- 2023年3月期・期末配当:42.8円
- 100株ベースの配当金のリターン:+8560円
それでは次に、株主優待のリターンを計算していきます。
オリックスの株主優待のリターンはいくらか
オリックスは決算期(2023年3月期)現在、100株以上を保有する株主向けに「ふるさと優待」と「株主カードによる優待」を提供しています。
オリックスの株主優待「ふるさと優待」(3月のみ)
「ふるさと優待」はオリックス取引先の取扱商品が掲載されたカタログギフト。株式保有年数により、Aコース、Bコースの2種類があります。
- Aコース:3年以上継続保有の株主に配布(Bコースよりワンランク上)
- Bコース:3年未満保有の株主に配布
各コース、カタログ中から1点、好きな商品をチョイスできます。
オリックスの株主優待「株主カードによる優待」(3月・9月)
「株主カードによる優待」は、株主カードの提示により、食事や宿泊、野球観戦や水族館など、オリックスグループが提供する各種サービスが優待価格で利用できます。
さて、オリックスの優待内容の場合、明確な金額は定まりにくいため、今回の検証では優待の経済価値を3000円と想定します。
そのため、優待のリターンは3000円となります。
※ご注意※2024年3月31日時点で株主名簿に記載がある株主への配布をもって、「ふるさと優待」「株主カード」いずれの優待制度も廃止となります。
オリックスの株式投資のトータル・リターンはいくらか
以上、オリックスの配当金と株主優待のリターンについて振り返ってきました。
次に、株価変動によるリターンを計算します。
- 株式の取得日:2022年7月25日
- 株式の取得価格:2301円(取得日の終値)
- 取得から1年後の日付:2023年7月24日
- 1年後の株価の終値:2633円
- 100株ベースの株価変動によるリターン:+3万3200円
そして最後に、トータル・リターンを計算します。
- 配当金のリターン:+8560円
- 株主優待のリターン:0円
- 株価変動によるリターン:+3万3200円
- トータル・リターン(金額ベース):+4万1760円
- トータル・リターン(%ベース):+18.1%
トータル・リターンは金額ベースで+4万1760円でした。
まとめにかえて
オリックスの株式の年間リターンは+18.1%でした。
配当金・優待・株価、各要素を俯瞰すると、どのような影響を受けて株式投資のリターンが決まるのかが見えてくるでしょう。
企業の業績などに関するニュースにアンテナを張ることで、株価の動きとの関連性が見えてくるかもしれません。
消費者目線で株主優待を楽しむ個人投資家のみなさんも、株価水準にはしっかりと目を向けておきたいものですね。
今回ご覧いただいた記事をきっかけに、「株デビューしてみようかな!」と関心を持たれた方は、ぜひネット証券各社のホームページを参考に証券口座開設の開設を検討してみてくださいね。
ライフスタイルに合う証券口座は人それぞれ。まずは情報収集からスタートしてみましょう。
参考資料
MeChoice編集部